Project/Area Number |
23K16968
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 61050:Intelligent robotics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西尾 卓純 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (20966402)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 飛行ロボット / 飛行制御 / 吸着制御 / 歩行制御 |
Outline of Research at the Start |
近年,高所作業等でロボットの活躍が期待される中,単独で多様な環境における探索およびタスク実現が可能なロボット構成とその動作様式が問われているが,従来ロボットでは移動可能な環境が地上・空中・壁面環境の一部のみに留まる.本研究では上述の課題に対し,歩飛行動作に加えて壁面吸着移動可能な多肢ロボット構成の実現を目指す.目的達成に向け,多様環境下で移動して作業が可能な可変式機体構成法およびロータ推力を用いた歩飛行および吸着に関する安定化制御と動作生成法の解明に取り組むとともに,実環境下で作業可能なロボットシステムの構成を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では,可変式身体構成を有するロータ分散型多脚ロボットの複合式多環境移動能力の獲得を目指し,積極的な機体構成の検討および飛行ユニットの設計製作を進行した.このプロジェクトの核となる飛行ユニットの試作機は,安定性と変形の自由度を最大化するために,2自由度推力機構を備えたトライロータ構成を採用して設計した.この設計により,複数ユニットが合体した状態でも,効率的に形状変更を行うことが可能となる.飛行ユニットの両端には関節機構を配置し,この機能によりユニット間の柔軟な変形動作を実現させる.さらに,全駆動系トライロータ機構に適応可能な仮想推力を考慮した新たな最適制御器を設計・実装した結果,シミュレータ環境内での安定した飛行を実現した. さらに,複合式多環境移動能力を実現するために,多脚式ロータ分散型飛行ロボットの設計に取り組み,2脚ヒューマノイド構成の機体を提案した.この機体は,偏向型ロータ分散型構成を採用することで,飛行特異点のない設計を目指した.提案された機体を利用することで,飛行,歩行,壁面接触状態での安定した移動動作を実現することが目標である.上記に関連する環境接触制御に関する研究は,国際的に著名な論文誌IEEE Transactions on Robotics (T-RO)に採択されるなど,その成果が国際的に認められている.この研究では,産業界における高所作業の安全性および効率の向上に大きく寄与することを目指し.引き続き技術開発の推進を続ける.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究進捗は、可変式身体構成を持つロータ分散型多脚ロボットの実現に向けて着実に成果を挙げており,研究はおおむね順調に進行していると判断している. まず,可変式身体構成を有する機体構成を目指し、飛行ユニットの設計および製作に着手しました.この核となる飛行ユニットを比較・検討した結果,2自由度の推力機構を備えたトライロータ構成が最適であるという結論に至り, 機体の設計と組み立て,電装作業まで完了している. さらに,飛行ユニットの両端に配置された関節機構は,ユニット間の連携と動作の自由度を大幅に向上させ,これが全体の機動性と適応性の向上にできることを確認しています.また,全駆動系トライロータ機構に適応する新たな飛行制御システムが開発し,仮想推力を考慮した最適制御が実装できました.これにより,シミュレータ環境内での飛行試験において安定した飛行が確認できており,当初の目標通りに研究計画は進んでいる. また,上記に加えて2脚ヒューマノイド構成で設計された多脚式ロータ分散型飛行ロボットについて,飛行と歩行さらには壁面接触を含む多環境移動能力を実現するために開発している.これにより,ロボットは多環境での操作が可能となり,より複雑な作業を安定して行う能力が期待されます.上記の研究成果の一部の接触制御について,国際的にも高く評価されているIEEE Transactions on Robotics (T-RO)に採択されるなど,その革新性が国際的に認められており,研究は順調に進んでいると判断している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策として,本年度に設計を行った機体の実機評価が目標となる. まず,本年度に設計・製作した2自由度偏向推力機構を有する飛行ユニットについて,実機での安定性評価を行うとともに,複数機体を空中で連結させて変形動作を実現することを目指す.その際には,機体間の内力を保証する制御技術の開発と,連結時の状態遷移に関する動作計画を実現する.
また,ロータ分散型2脚ロボットに関しては実機の設計をより詳細に行い,組み立て・電装作業を行った上で,実機での屋外飛行を実現させることを目指す.その際,機体形状によっては飛行特異姿勢が存在するため,安定性と動作能力を考慮した機体形状の最適化について考慮する制御手法を提案する.さらに,屋外動作においての自己位置推定および認識手法の確立を目指す.その際,自己身体によるオクルージョンにより認識精度が劣化する可能性があるため,身体形状を考慮した手法の開発も行う.
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