Project/Area Number |
23K16970
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 61050:Intelligent robotics-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東風上 奏絵 京都大学, 情報学研究科, 特定助教 (10965685)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | ヒューマンロボットインタラクション / 交流創出 / ソーシャル・キャピタル / 子ども |
Outline of Research at the Start |
本研究では、学び場面で子どもの交流(子ども同士・子どもと大人の交流)をつくるロボットの実現に向けた、要素技術とインタラクション設計論の創出を目指す。学びの場面においてロボットが創り上げるふれ合いの場(共同体)に対し、子どもの方から働きかけられるようにすることと、「いま」、「ここ」を離れた所でもロボットが共同体をつくれるという、子どもが参与しやすい工夫を行い、科学館などの学びの場での実験により設計論を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では子どもの学びの場面において活用可能な、ロボットが作り上げる1つの共同体に子どもが参与していける、「参加メタファ型」の関わり方を構成的に明らかにしようとしている。 2023年度の目的は、授業への介在に着目した、ロボットによる「いまここの共有能力」の創出であった。ロボットが一緒に授業に参加しているという印象を与えるために、ロボットが授業内容を元に発言することに着目し、授業中の学生の発言を引き出すためにどのような振る舞い方が重要であるかについて探索的に調べた。大学での実際の講義においてロボットを運用し、簡単な質問、講師の説明に対し別例を提示する質問、講師の問いかけに対し自分の意見を述べる、という振る舞いをそれぞれ行った際の、学生の感じ方の違いや発言の生まれ方をフィードバックとして得た。最も好まれる種類の発言がある訳ではなかったが、ロボットの発言に続いて学生が発言する様子が観察され、学生自身も「ロボットがファーストペンギンになってくれたので後に続きやすくなった」と感じていることが分かった。ただし、発言の内容によっては学生が「先生に仕組まれている」と感じるものもあり、学生が良い印象を持つ質問とそうではない質問の違いがある、という重要な示唆が得られた。 今後は、授業への介在に着目した、ロボットによる「いまここの共有能力」の創出の部分を掘り下げ、ロボットが授業内容を元に発言する自律システムの構築を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、授業への介在に着目した、ロボットによる「いまここの共有能力」に関する研究を行った。ロボットが一緒に授業に参加しているという印象を与えるために、ロボットが授業内容を元に発言することに着目し、授業中の学生の発言を引き出すためにどのような振る舞い方が重要であるかについて探索的に調べた。 当初の予定では、学生の気持ちを代わりに表出する、という方向性で能力の実装を考えていたが、ロボットが自律で発言することで、学びの場の雰囲気をどのように変えられるかという所によりインタラクションの観点からの面白さがあると考え、当初の予定とは異なる方向で研究を伸ばすことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(A) 授業への介在に着目した「いまここの共有能力」, (B)「空間的移動能力」(移動しながら子どもが参与していける共同体をつくる), (C)「時間的移動能力」(現在だけでなく過去を題材に子どもが参与していける共同体をつくる)に着目した学びの場における参加メタファ型のロボットの関わり方について毎年扱っていく予定だったが、(A) の部分をもう少し深堀したいと考えている。 今後は、ロボットが授業内容を元に発言する自律システムの構築を進める。 子どもの学びの場でロボットを運用し、学びの場における人同士のインタラクションをどのように変えられるか検討する予定である。
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