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放射線による炎症・老化・細胞分化異常の誘導は乳腺発がんを促進する要因となるか?

Research Project

Project/Area Number 23K17041
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 63020:Radiation influence-related
Research InstitutionNational Institutes for Quantum Science and Technology

Principal Investigator

永田 健斗  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線影響研究部, 研究員 (00867236)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Keywords乳腺 / 放射線 / 分化異常 / 炎症 / 老化 / 放射線発がん / 細胞分化 / ラット
Outline of Research at the Start

本研究は、『放射線による発がんが組織微小環境や乳腺上皮細胞における炎症や乳腺上皮細胞の老化や分化異常によって促進される』という仮説を示すために、放射線被ばく後の正常組織における炎症・細胞分化・老化を同時にイメージングし、乳腺上皮細胞の動態を明らかにする。得られた成果は、抗炎症作用薬による慢性炎症の抑制、老化細胞除去薬による異常細胞の排除、前がん病変の元となる細胞の分化抑制機構の解明等のがん治療の基礎研究に還元され、放射線生物学および放射線発がん研究への貢献が期待される。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、『放射線による発がんが組織微小環境や乳腺上皮細胞における炎症や乳腺上皮細胞の老化や分化異常によって促進される』という仮説を示すために、放射線被ばく後の正常組織における炎症・細胞分化・老化を同時にイメージングし、乳腺上皮細胞の動態を明らかにする。課題1年目の今年度は、動物への放射線照射実験を行い、炎症や乳腺上皮細胞の老化や分化異常を検出する病理実験に使用するサンプル準備、ならびにGFPラット乳腺のin vivo イメージング系による細胞分化観察系の構築を目指した。
まず、病理組織上で炎症や乳腺上皮細胞の老化や分化異常を検出することを目的に、GFPラットへの放射線照射実験を実施し、非照射ならびに低線量率、高線量率照射の3条件の動物を準備した。解剖前に細胞周期S期のDNAの細胞に取り込まれるチミジンの類縁体であるEdUを動物に投与し、前駆細胞を標識したサンプルを準備した。(注;EdUは前駆細胞に取り込まれるが、前駆細胞が成熟細胞に分化すればそのEdUも引き継がれるため、細胞の分化を確認することができる)。
さらに、生きた動物で経時的に放射線被ばく後の動態を解析できないかと考え、イメージングが可能な実験系の確立を目指した。GFPを発現するラットの乳腺において、GFP蛍光は強陽性と弱陽性のパターンに分けられ、病理切片上における内腔細胞マーカーであるCK8+18抗体の強陽性・弱陽性のパターンと合致することを先行研究にて確認している。今年度は、イメージングに必要な顕微鏡および撮影機材の準備、動物の麻酔条件の検討、ROI領域の決定、乳腺ガラス窓の装着法の改良等を行った。現状、GFPラット乳腺の体外観察については、最長2時間の観察が可能な実験系を確立した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1)病理解析による放射線被ばく後の動態解析
動物への放射線照射実験および標識試薬投与実験を行い、病理サンプルを収集した。蛍光免疫染色を一部サンプルにて実施し、分化動態、炎症の有無について評価を進めており、順調な進捗である。

2)GFPラット乳腺のイメージング
R5年度はGFP発現乳腺細胞を外から観察するイメージング技術確立に向けた諸条件の検討を主に行った。GFP陽性の乳腺細胞を、乳腺窓を通じて画像取得することが可能となり、順調な進捗であるといえる。

Strategy for Future Research Activity

令和6、7年度は、本年度実施した予備的検討を発展させ、次の通り研究を遂行する。
1)病理解析による放射線被ばく後の動態解析 収集したサンプルの解析を引き続き行い、特に炎症および細胞の分化動態の線量率依存性について定量的評価を行う。また、老化動態については、p16およびp21等の老化マーカーを指標に検討を進め、異常な細胞動態を誘導する線量および線量率を決定する。
2)GFPラット乳腺のイメージング より長期的に体外観察が可能となるように、数日間のタイムラプス観察を実施する。また、GFPラットの乳管への動態標識試薬の投与法を確立し、炎症や老化細胞を試薬によりラベルした後にタイムラプス観察を行い、放射線被ばく後の分化動態の変化と炎症、老化の関連を検証する。
3)遺伝子発現解析 1)および2)で細胞動態に変化のあった線量率、被ばく後の時間条件において、乳腺由来のtotalRNAを抽出し、RNAシーケンスによるトランスクリプトーム解析を実施する。照射/非照射間で発現変動遺伝子を抽出し、細胞分化と細胞老化、炎症が関与するパスウェイにおける主要遺伝子の関与を検討する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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