Project/Area Number |
23K17042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 63020:Radiation influence-related
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
松野 悠介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 外来研究員(特別研究員) (60966620)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | ゲノム不安定性 / 放射線 / クロマチン / クローン進化 / 液-液相分離 |
Outline of Research at the Start |
放射線被ばくは、がんのリスク要因である。近年、放射線ばく露に伴うリスクの作用点には“ゲノム不安定性の高リスク状態(DNA損傷が修復され難い状態)の誘導”が含まれることが示唆されている。しかし、DNA修復能が正常な背景で、『どのようにDNA損傷が修復され難い“高リスク状態”に陥るのか』という点は不明である。そこで本研究では、“ゲノム不安定性リスクの高い細胞・ゲノム状態”の特徴と、その形成機構の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、放射線で誘導される“ゲノム不安定性リスクが高いクロマチン状態(クローン進化のリスク要因となる)”の特定と、その制御機構の解明を目的としている。具体的には、(1)放射線で誘導される“高リスク状態”に特徴的なクロマチン状態(ヒストン修飾やヘテロクロマチン因子、クロマチンアクセシビリティ、遺伝子発現)を、次世代シーケンシング(ChIP-seq、ATAC-seq、RNA-seq)を活用して明確にすること、(2)“高リスク状態”の形成機構について、関与が予想される“DNA損傷応答”と“ヘテロクロマチンのLLPS”に注目し、顕微鏡によるイメージング、遺伝子ノックダウンやノックアウト、阻害剤等の分子生物学的手法を併用して明確にすること、を目指している。 本年は、クロマチン状態とゲノム不安定性リスクの関係解析を中心に研究を実施した。ゲノム不安定性リスクが高い細胞状態の特徴を明確にするため、高リスク状態の細胞(“放射線照射を受けた細胞”、“増殖刺激した老化細胞”など)と低リスクの細胞(“放射線照射を受けていない細胞”、“血清飢餓により複製ストレスを抑制した細胞”など)について比較解析を試みた。これまでの研究から、『高リスク状態は複製ストレスに伴って誘導される』ことを鑑み、ヒストン修飾の免疫蛍光染色を実施し、高リスク状態に関与する候補因子を探索した。その結果、ゲノム不安定性のリスク状態に対して転写制御に関わる複数のヒストン修飾の関係を示唆する結果が得られた。さらに、これらの因子に注目してChIP-seqを実施し、リスク状態との関係や特徴を解析した。その結果、ゲノム上の転写制御に関わる領域において差異が生じることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、(1)放射線で誘導される“高リスク状態”に特徴的なクロマチン状態を明確にすること、(2)“高リスク状態”の形成機構について明確にすること、を目的としている。本年度は(1)について解析が進行していること、(2)についても解析系の準備を整えたことから、研究は概ね順調に進行していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、“高リスク状態”の形成機構について、関与が予想される“DNA損傷応答”と“ヘテロクロマチンのLLPS”に注目し、顕微鏡によるイメージング、遺伝子ノックダウンやノックアウト、阻害剤等の分子生物学的手法を併用して明確にすることを目指す。特に、今年度明確になった“リスク状態に関係するヒストン修飾”に注目して解析を実施する予定である。
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