バイオエタノール水蒸気改質に適用可能な高性能パラジウム合金薄膜の開発
Project/Area Number |
23K17076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 64050:Sound material-cycle social systems-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高須 大輝 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (00833922)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 水素分離膜 / パラジウム / 水蒸気改質 |
Outline of Research at the Start |
バイオエタノールの改質プロセスにパラジウム(Pd)系水素透過膜を組合わせることで高効率に高純度水素の製造が可能となる。普及の課題はPd合金膜の薄層化による低コスト化及び水素透過性能の高性能化である。本研究では応募者の独自技術である逆ビルドアップ法を用いて、これまで報告の無い均一かつ緻密なPd合金薄膜(1μm厚以下)の開発を行い、バイオエタノール改質反応への適用によるシステム評価を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
バイオ燃料の改質プロセスにパラジウム(Pd)系水素透過膜を組合わせることで高効率に高純度水素の製造が可能となる。本研究ではPd合金膜の薄層化による低コスト化及び水素透過性能の高性能化に取組み、逆ビルドアップ法を用いて、これまで報告の無い均一かつ緻密なPd合金薄膜(1μm厚以下)の開発を行い、バイオ燃料改質反応への適用によるシステム評価を実施する。 本年度はエタノールおよびメタノールを用いた水蒸気改質装置を組み上げ、その改質反応の条件検討を実施した。具体的に、改質に用いる触媒選定を行い、その触媒反応器、水蒸気供給装置、水素透過部を連結した評価装置を組み上げた。出口ガスの分析はガスクロマトグラフィーを用いて行い、そのキャリブレーションも実施した。水蒸気改質による燃料の組成変化についてまず確認を行い、運転させる温度や供給水蒸気割合によってガスの組成が変化することが確認できた。 また、本改質出口ガスの水素分離に用いるPd合金薄膜についても逆ビルドアップ法による成膜を行った。膜の観察は走査型電子顕微鏡を用いて実施し、本作製膜が約1μm程度のPd合金膜厚を有し、支持体には垂直方向に直径1μm程度の円柱形の孔を有するNi支持体が適切に導入されている事を確認した。本Pd合金膜を用いて、様々なH2分圧、供給ガス流量、温度環境下でその水素透過性能を評価し、各層の膜厚が水素透過性能に与える影響について評価を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、燃料改質装置の組み上げ、評価膜の作製と評価を実施した。今後作製したPd合金薄膜を用いて、燃料改質出口ガスからの水素分離試験を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後作製したPd合金薄膜を用いて、燃料改質出口ガスからの水素分離試験を予定している。改質ガスには一酸化炭素や未反応水蒸気が含まれており、これらがPd合金薄膜の透過性能に影響を及ぼす可能性が有る。そのため、本年度得られた様々な温度や水蒸気割合下で生じる異なるガス組成下での水素分離試験を実施し、その影響評価を進める予定である。また、Pd合金薄膜の耐久性をより高めるため、酸化物を中心とした拡散防止層の導入についても今後検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)