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Constructing a circulative network of sustainable phosphorus management: multi-level analysis and scenario design among material, technology, and society

Research Project

Project/Area Number 23K17085
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 64060:Environmental policy and social systems-related
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

江 欣樺  東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任研究員 (50964988)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Discontinued (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywords水質科学 / 政策設計 / 水環境保全 / 地域産業 / 生物多様性 / 水質管理 / 持続可能なリン循環 / 流域環境 / 多主体ネットワーク / シナリオ設計
Outline of Research at the Start

水資源をめぐる持続可能なリンの管理には、その政策形成と管理技術に纏わる物質環境―技術と制度―社会的繋がりに関する広範な理解が必要である。本研究は人間、社会と自然の関係性を、重層的・循環的なネットワークと理解した上、各要素の相互作用過程の解明と改善シナリオの設計を行う。具体的には、データ解析に基づいたリン循環の全体像と影響要因を推定し、現地調査により各主体の働き、及び行動に繋がる要因を解明する。最後にシナリオ設計を行い、波及効果を予測する。本研究は学際的な視点から、ネットワークの複雑な関係性を解明する他、一般市民など多様な主体の参入可能性とその影響を提言し、政策立案と技術実装の質向上を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は理想的なリン循環を描き出すシナリオの設計を目的し、2023年度ではリン循環(排出、処理と消費)の影響要因の推定とエージェント(人間活動・生き物と水環境)の相互関係を分析する。
【(1)影響要因の枠組設定】国内外の文献調査を行い、水環境システムにおけるリンの役割に関する先行研究に基づき、システマティックレビューを実施した。ジャーナル論文374件の公開年度や分野などの属性を整理し、さらにアブストラクトの内容をテキストマイニングによりグループ化した結果、堆積物、栄養塩、物質流入、植生、プランクトンという5つのテーマが主な要素であった。具体的な影響要因は、①周辺環境(気候条件、河川水系、土地利用)と②水域環境(生態系、底質、地形・地質)で分類し、(2)の事例研究を行う際に課題として着目した。
【(2) エージェント相互関係の考察】前述のレビューにおいて湖沼環境にまつわる論文の数が半分近く占めたため、琵琶湖流域を対象事例とした。レビューで示された要素および影響要因と照合し、マクロレベルにおける琵琶湖の水質環境に関する政策形成と実装の動態を整理した。ミクロレベルにおける人間活動・生き物と水環境の動態では、琵琶湖の固有種であるイケチョウガイと淡水真珠の生産を中心に、歴史的な分析を行った。①周辺環境の変化では、国と自治体の施策により大規模な水資源開発と環境改善に伴い、土地開発が進んで生息地の破壊も見られた。②水域環境の変化では、赤潮などプランクトンの異常発生が顕著であり、外来種の増加もイケチョウガイの急遽減少に関係すると示唆された。
本研究は既往文献のレビューからリン循環の枠組とトピックを設定し、さらに事例研究により各要素の相互関係を精査することで、水環境における物質、技術と社会のつながりをネットワークの視座から解明することに寄与できると考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2023年度ではリンの循環に関する理解を深め、初歩的な事例調査を行った。まずマクロレベルでのシステマティックレビューに基づき、湖沼環境に着目した。事例対象地となる琵琶湖流域に関しては、長年にわたり蓄積された大量なデータと文献を時間かけて系統化の作業を行った。その結果、現地調査においても報告書などの資料を調達する作業が主となり、一次データの収集には至らなかった。ただし、政策形成に関する構造的、文脈的な分析と、空間情報や観測データの交差について、管見の限りではまだ考察できる余地があり、文献調査とメタ分析を中心に展開する形もあり得ると考えている。

Strategy for Future Research Activity

今後の予定では、まず本年度で実施した既往研究のメタ分析を精査し、レビュー論文として執筆する。琵琶湖の事例に関する定性的な考察は口頭発表の内容に踏まえ、論文作成を進めている。一方、枠組となったレビュー論文は英語論文が多かったことで、事例研究をさらに深めるためには、琵琶湖を対象とした文献に関する調査も行っていきたい。政策・技術実装とそれに伴うリン循環ネットワークの側面では、琵琶湖総合開発事業を事例として分析を行い、初歩的な成果を6月の国際学会に発表する予定である。それらの事例研究に基づき、具体的なネットワークを立案し、数値と空間データと照合しながら、シナリオの構築と検証を実施する。メタ分析を中心に展開していくつもりだが、必要に応じて関係者または有識者へのヒアリング調査も行う予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 水質保全における地域知・ 科学研究と政策形成のつながりを求めて2024

    • Author(s)
      江欣樺
    • Organizer
      トヨタ財団×東京大学未来ビジョン研究センター第1回合同ワークショップ
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] Struggles in a shell: socio-ecological transformation of freshwater pearl cultivation in Lake Biwa, Japan2023

    • Author(s)
      Hsin-Hua Chiang
    • Organizer
      7th Biennial Conference of East Asian Environmental History
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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