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ベトナムの「医士」―近代医療の制度拡充における専門職の歴史的研究

Research Project

Project/Area Number 23K17099
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 80010:Area studies-related
Research InstitutionTokyo University of Foreign Studies

Principal Investigator

小田 なら  東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (70782655)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2028-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Keywords医士 / 医師 / 医療専門職 / ベトナム民主共和国 / ベトナム共和国 / ベトナム / 医療史 / 医療制度
Outline of Research at the Start

本研究の目的は、ベトナムの独立からドイモイ開始まで(1945~1986年)を対象として、近代医療制度を拡充する過程で設けられた「医士」という専門職の起源と医療専門職における位置づけを歴史的に解明することである。
南北分断期(1954~1975年)の南北ベトナム社会・文化に関する実証的な研究は、1990年代半ば以降に端緒についたばかりである。公文書資料の整理・公開が少しずつ進んでいる一方、当時を知る人々の高齢化は進み、ライフヒストリーを聞き取り、残す作業は重要な課題となっている。本研究は、公文書などの文献調査と聞き取り調査によって、脱植民地化過程でのベトナムの近代医療拡充のあり方を考察する。

Outline of Annual Research Achievements

研究期間の1年目にあたる2023年度には、主に、ベトナムに残る「医士」職の成立に関する公文書の残存状況を探りながら資料を閲覧する作業をおこなった。
その結果、第一に、文書調査からは現在の「医士」に相応する専門職がベトナム民主共和国において設定されたことが確認できた。ハノイの第三国家文書館所蔵の資料からは、インドシナ戦争の開戦直後から、3年間の教育プログラムとして「医士」を養成する学校を開設したことが分かった。同文書館には医療行政の文書群に医士に関する一定の記録が残っていることが目録から確認できたものの、文書館での滞在期間(2週間)に応じた分量しか閲覧許可が出ないため、閲覧できたものは1960年代半ばまでの一部にとどまっている。
第二に、南北分断期のベトナム共和国でも「医士」が名称として使用されていたものの、その意味は上記のベトナム民主共和国とは異なっていたことが確認できた。ホーチミン市の第二国家文書館所蔵の資料からは、ベトナム共和国政府下の医療行政において、「医士」の名称が西洋医学の医師を指す呼称として用いられていたことが分かった。
一方、聞き取り調査では、大きく以下の2点を確認した。一つ目に、戦時中に養成された医士は、終戦後には国営企業・機関直属の医療従事者として労働者の健康管理にあたっていたこと。二つ目に、現在、「医士」は法的には東洋医学分野でのみ養成されることになっているが、実態としては西洋医学分野でも「医士」教育がおこなわれていることである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していたとおり、2か所の公文書館で「医士」に関する資料を閲覧でき、コピーを収集できたためおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

収集した資料を引き続き読み込むとともに、2023年度に見ることができなかった資料を閲覧する。さらに、「医士」を養成していた機関などをとおして、1950年代以降に「医士」として活動していた人々への聞き取り調査をおこなう。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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