Project/Area Number |
23K17161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
岡田 昌大 科学警察研究所, 法科学第四部, 研究員 (80874502)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | スペクトログラム / 再割り当て法 / 位相 / 話者弁別課題 / 心理評価実験 / 信号検出理論 |
Outline of Research at the Start |
音が文字や画像として書類に記載された場合、音に関する専門知識を持ち併せていなければその情報を読み取るのは難しい。一方、技術的な側面から、音の可視化表現の一つであるスペクトログラムを見やすくする方法が提案されている。これを応用することで、描写原理などの完全な理解という負担なしに、可視化された音情報の読み取りを容易にできる可能性がある。 そこで本研究では、心理評価実験を行い、「技術的に見やすいとされているスペクトログラムは、果たして人にとってもわかりやすいのか」を調べる。特に、法科学における音声分野の代表的な課題である話者弁別課題に焦点を当て、課題成績との関連を探り、法科学への応用を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、再割り当て法により、音の可視化表現の一つであるスペクトログラムに音の位相情報を与えることで、スペクトログラムを見やすく再成形する。そして、心理評価実験を通して、位相情報が付与されたスペクトログラムと話者弁別課題の成績との関係を調べる。 令和5(2023)年度は、実験計画を再考し、研究開始時は2段階で実施する予定であった心理評価実験を1つにまとめ直した。また、スペクトログラム画像として実験参加者に呈示する音声を選定し、通常のスペクトログラムと、再割り当て法に基づいて再成形したスペクトログラムを作成した。その後、2つのスペクトログラム間の話者弁別課題の成績差を調べるために、予備実験を行った。そして、予備実験の結果から効果量の大きさを予測し、本実験を行うために統計上必要なサンプルサイズを計算した。 また、位相情報と話者弁別との物理的な関係を調べるため、予備的に音声資料を分析した。その結果、予備分析に留まらず、位相情報は物理的に話者弁別に効果的であることを論文として報告することができた。 さらに、心理評価実験後に得られる結果をより深く分析できるように、スペクトログラムの作成に使用した音声に対して、機械による話者識別を行った。その結果、同一人の音声は高いスコアを、別人の音声は低いスコアを出力した。つまり、機械による処理としては、話者を識別しやすい音声であることが示された。本研究は人の目視による話者識別に焦点を当てているが、機械による話者識別とも関連付けながら考察を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心理評価実験を1つにまとめ直したものの、実験の準備は順調であり、変更後の計画通りに進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6(2024)年度は、変更後の計画通り、参加者を募り、心理評価実験を行う。また、並行して引き続き、実験後に得られる結果をより深く分析できるように、様々な角度から追加の分析方法を検討する。
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