認知障害・認知症高齢者の公共図書館での資料探索における認知行動特性の理解と支援
Project/Area Number |
23K17162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90020:Library and information science, humanistic and social informatics-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
武田 将季 筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (20875108)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 超高齢社会 / 公共図書館 / 認知症 / 図書館サービス / ユニバーサルサービス |
Outline of Research at the Start |
軽度の認知障害や軽度の認知症を有する高齢者を対象に,資料探索に関する特性とその特性に起因する困難,困難の要因や度合いを明らかにする。その上で,これらの困難を克服するユニバーサルサービスを検討する。これによって,軽度認知障害・認知症高齢者による公共図書館の資料利用を通した学習の一層の促進を図る。最終的に, 認知症の予防や抑制,生きがいの創出,家族等の負担軽減の一助となることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,資料探索に関する認知行動特性と,認知行動特性に起因する具体的な困難,その要因や度合いを明らかにする.その上で,これらの困難を克服する方法と併せて, 資料探索におけるユニバーサルサービスガイドラインの作成と公開に取り組むことを目標としている. 研究初年度は,資料探索に関する認知行動特性を理解するための調査準備を進めた.具体的には,大規模調査に向けて認知症高齢者への聞き取りを行い,調査実施時にポイントとなる点を整理した.加えて,より精緻なモデル化を目指し,資料探索を行うコンテクストを特定することとした.そのために,これらの人々が資料探索を行う学習の場面を取り上げ,その時の認知や心理を分析した. これらを実行するにあたっては,実験を行う予定の公共図書館を訪れ,インタビューおよびパイロット調査を行った.また,コンテクストの特定にあたっては,質問紙調査を実施した.その結果,次なる実験において,一部で変更する必要が確認されたが,研究の精度をより高めるための変更である.また,ここまでの研究結果をまとめ,国際会議および学術雑誌への投稿を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パイロット調査は当初の計画よりもやや小規模となったが,実験実施の問題点等はかなり明らかになっている.これらの結果をうけて2年目は,資料探索に関する認知行動特性を同定するための実験に進める.実験計画を一部で変更するものの,パイロット調査の結果,より解像度を高めて調査する方法が明らかになったためであり,研究上,順調に進んでいると判断できる.また,コンテクストを含めた分析を可能とした点において,研究の精度を高めることが可能で,当初の計画以上に順調に進んでいると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
図書資料を同定する際の認知行動特性を理解するための実験を行う.オンラインでの実験にすることで,より大規模に行うことを可能とする予定である.また,情報探索は,そのコンテクストによる影響をより大きく受けることから,コンテクストを併せて解釈するためにも,実験と並行して,実世界で,どのような場合に資料探索を行うのかを,より明らかにする必要がある.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)