Project/Area Number |
23K17178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90030:Cognitive science-related
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Research Institution | Fukuoka International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
本居 快 福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 助教 (10966823)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 斜視 / 抑制 / 複視抑制 / 事象関連電位 / 間欠性外斜視 / 心理物理実験 / Troxler fading / 眼間抑制 / 視覚抑制 / 複視 / 抑制除去訓練 |
Outline of Research at the Start |
アジア人に多い間欠性外斜視では、外斜視と正常視が間欠的に出現し、外斜視時には物が二重にみえる複視が生じる。ところが、複視を常に自覚することはまれで、抑制により複視が知覚されなくなる。その結果、斜視をより強固なものにし、弱視を誘発する。しかし、斜視による抑制の機序と脳内処理経路についての詳細は不明である。そこで、事象関連電位(ERP)を用いた電気生理学的実験により、複視抑制の機序と抑制領域を特定することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
間欠性外斜視では、外斜視と正常視が間欠的に出現し、外斜視時には物が二重にみえる複視が生じる。しかし、複視を常に自覚することはまれで、抑制により複視が知覚されなくなる。複視抑制が生じると眼球位置のズレを知覚できないため、眼球位置を補正する筋肉へのフィードバックできず、正視の維持が阻害される。その結果、斜視をより強固なものにし、顕性化することが問題となっている。しかし、斜視による抑制の機序と抑制の脳内処理経路については、詳細が解明されていない。本研究は、斜視における複視抑制のメカニズム解明を目的とする。 上記目的を達成するために、事象関連電位(ERP)を用いた電気生理実験を計画している。本研究は、色/顔処理の小細胞系(P系)と運動の大細胞系(M系)を選択的に刺激する視標を呈示し、ERPを測定、抑制領域の特定を行う。本年度の成果として、刺激呈示実験装置作成と実験プログラムの開発を主に行った。当初の予定では、過去に自作した両眼分離機を利用して実験取得を行う予定であったが、実験プログラムの開発する上で、モニターへの刺激呈示上の問題が発生したことから、新たに両眼分離装置を開発し作成した。今後は、検証実験を実施し、実験データ取得を推進する。 また、視覚抑制メカニズムについて検討するなかで、心理物理学実験を実施し、新たなTroxler fadingを発見した。Troxler fadingとは、周辺視野に提示された静止刺激が知覚から消失する正常視覚者でも知覚可能な抑制現象であるが、運動刺激(M系)の場合にも抑制され、色運動(P系とM系の相互作用)を呈示した場合にも抑制が生じることを発見した。また、両眼間の情報統合についての研究も実施し、眼間抑制についての検証を行った。次年度以降も、心理物理実験的に抑制メカニズムにアプローチし、抑制の解明に役立てる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、過去に自作した両眼分離機を利用して実験取得を行う予定であったが、実験プログラムを開発する上で、モニターへの刺激呈示上の問題が発生したことから、新たに両眼分離装置を開発し作成したため、計画全体がやや遅れている。実験準備が整ったため、本年度より実験データの取得を推進する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、本年度は、事象関連電位に関する実験データを取得していく。 また、心理物理学実験による視覚抑制現象メカニズム研究についても推進し、電気生理実験と心理物理学実験の両側面から、視覚の抑制現象解明に向けてアプローチする。
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