Project/Area Number |
23K17202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
信太 宗也 東洋大学, 理工学部, 助教 (20880347)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 埋込型補助人工心臓 / 血行動態モニタリング / 遠心血液ポンプ / 数値流体力学解析 / ポンプ流路形状設計 / 心不全 / 補助人工心臓 / 血行動態 / 数値流体力学計算 |
Outline of Research at the Start |
重症心不全患者に対する心臓移植の代替治療には,補助人工心臓が用いられる.この治療においては,多様な血行動態の長期的なモニタリングに基づく患者循環機能の適切な管理が重要となる.本研究では心不全治療の在宅スマート化を目指し,植込み型補助人工心臓の駆動情報から多様な血行動態を簡便にモニタリングできる手法を開発する.本手法の開発は重症心不全治療に有用なだけでなく,心不全患者の保健医療ビッグデータを集積可能とするため,心不全に関するデータ駆動型研究の進展への寄与が期待できる.模擬循環回路や数値流体力学を用いた計測および解析によってポンプ駆動情報と血行動態の関係を詳細に調べることで,本手法を確立する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では心不全治療の在宅スマート化を目指し,埋込型補助人工心臓(iVAD)の駆動情報から多様な血行動態を簡便にモニタリングできる手法を開発する.模擬循環回路や数値流体力学を用いた計測および解析によってポンプ駆動情報と血行動態の関係を詳細に調べることで,本手法を確立する. ポンプ駆動情報(インペラ位置変動)と血行動態(血管硬さ,心弁挙動,血液性状)の相関関係には,ポンプ流路設計によって決まる,インペラに働く非定常流体力が影響を及ぼす可能性がある.そこで本研究では,本モニタリング法の臨床適用に向けて,精度向上や手法標準化および血液適合性の観点から至適なポンプ流路設計を,数値流体力学(CFD)を用いた解析によって探索した.流体力に関与が大きい流路設計としてインペラの羽形状や高さ,径間隙幅,渦巻室形状(ボリュートパス)に着目し,各設計因子が本モニタリング法に及ぼす影響をCFDにより検討した.この結果と,計測の再現性,メンテナンス性の観点から従来設計を見直し,新たなiVAD用血液ポンプの試作機を製作した. iVAD用血液ポンプ制御データ解析から患者血行動態をモニタリングする推定モデルを構築するため,試作機を模擬循環回路に接続し,ポンプ駆動情報と血行動態の関係を詳細に調べた.計測の結果,iVADの制御情報と血液ポンプ駆動状態の間に新たな相関関係が見出された.具体的には,軸受制御電流バランスから,血液ポンプ補助圧流量を精度よく推定可能なモデルの構築が達成された.このモデルにおいては,従来の推定モデルでは必要であった,インペラ位置変動を計測するセンサが不要となるため,システムの簡便化を図ることが可能となる.このシステムの簡便化は本モニタリング法の臨床適用に必須の重要な成果と言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究実施計画」では,2023年~2024年にかけて【研究①】心臓弁挙動および大動脈コンプライアンス(AC)の推定法の開発,および【研究③】ポンプ流路設計が及ぼす影響の数値流体力学による検討,を実施する計画であった.現在までの研究成果はおおむね計画通りであるため,現在までの研究進捗状況は,「おおむね順調に進展している」と評価できる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗はおおむね計画通りであるため,2024年度も引き続き,研究実施計画書の記載内容通り研究を推進する.すなわち,2024年度は,「研究実施計画書」に記載した,【研究①】と【研究②】を2023年度に引き続き実施し,心臓弁挙動および大動脈コンプライアンスをモニタリング可能な手法の開発を実施する.併せて,【研究②】磁気浮上インペラ動挙動解析に基づくポンプ内血栓の検知法の開発に取り組む.
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