Linguistic Relativity in Acquisition and Processing of Number Concepts: A View from Classifier Languages
Project/Area Number |
23K17272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 2:Literature, linguistics, and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
酒井 弘 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50274030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 むつみ 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60255601)
幕内 充 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 研究室長 (70334232)
菅原 彩加 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (80755710)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥25,740,000 (Direct Cost: ¥19,800,000、Indirect Cost: ¥5,940,000)
Fiscal Year 2026: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
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Keywords | 神経言語学 / 心理言語学 / 高次脳機能計測 / 神経心理学・言語神経科学 / 思考・推論・言語 |
Outline of Research at the Start |
数の概念を獲得し、数学的思考を行う能力は、なぜ人間だけが科学技術発展をさせ、それを基盤とする文明を築き上げることができたのかという謎を解く鍵として研究者の関心を集めてきた。近年の研究で、抽象的な数の概念の獲得には言語を媒介とした教育と学習が不可欠であることが明らかにされたが、言語の類型論的相違がどの程度まで数の概念の獲得や数の表現の理解に影響を及ぼすのかはまだ十分に明らかにされていない。そこで本研究では、類別詞言語と非類別詞言語の相違に注目し、類別詞言語である日本語を母語とする子ども及び成人を対象とした調査・実験を実施し、英語母語話者および英語学習者と比較することで、言語の影響を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度には、子どもによる数の概念発達研究を研究分担者菅原を中心に推進し、3歳から6歳までの子ども約100名に対して「一個」のように数量を表現する「基数」と「一番」のように順序を表現する「序数」の獲得に関する実験を実施した。実験データから、「基数」と「序数」では獲得年齢が異なること、獲得過程にも質的相違が見られることがわかった。このような結果は、数の概念獲得がより具体的な「量」の表現からより抽象的な「数」の表現へと進むこと示唆する点で興味深い。結果にさらに検討を加えて、国際学会”Boston University Conference on Child Language Development”における発表を目指して準備を進めている。 2023年度中にはさらに、研究協力者であるロンドン大学須藤と複数回の打ち合わせミーティングを実施し、研究計画全体の基盤となる数の言語表現の意味論的研究を進めた。打ち合わせを通して成人を対象とした数の表現を処理する際の脳機能計測実験について具体的な検討を進め、基数」と「序数」を素材とした実験パラダイムを開発した。ほぼ検討が完了した段階であるため、今後、刺激作成と実験プログラム作成の段階に移行し、2024年度中にパイロット実験を実施する見通しである。 また2023年度には、子どもによる数の概念獲得研究が先行して進展したため、この実験結果に対して発達心理学的観点から助言をもらうため、早稲田大学人間科学学術院の佐治伸郎准教授と複数回のミーティングを実施した。今後も、専門的知識の供与と実験結果の取りまとめに対するアドバイスが不可欠であると判断したため、2024年度4月から佐治准教授を研究分担者として加える形で研究組織変更申請を行い、承認を受けることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
子どもによる数の概念発達研究を研究分担者菅原を中心に推進し、3歳から6歳までの子ども約100名に対して「基数」と「序数」の獲得に関する実験を実施し、データの解析を進めている。すでに、「基数」と「序数」では獲得年齢が異なること、獲得過程にも質的相違が見られることを発見し、国際学会で発表することを計画している。その他、研究協力者であるロンドン大学須藤教授とのミーティングを複数回開催して、基盤となる数の言語表現の意味論的研究を進め、「基数」と「序数」を対象とした成人の脳機能計測実験の準備を進めた。これらの研究が順調に進んだため、研究計画全体は「おおむね順調に進行している」と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度には、すでに進行中である子どもを対象とした「基数」と「序数」の獲得研究を完成し、国際学会における発表と論文作成を進める予定である。「基数」と「序数」を対象とした成人の脳機能計測実験も、実験パラダイムの策定を終えて、実験刺激とプログラムの作成段階に入っているため、2024年度中にパイロット実験を実施し、本実験を開始する計画である。脳機能計測実験の方法としては、脳波計測実験を先行して実施し、パイロット実験の解析結果を検討した上で、同じパラダイムを使用したfMRI実験またはMEG実験の準備を進めることを計画している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)