Project/Area Number |
23K17291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
日下部 達哉 広島大学, IDEC国際連携機構:CICE, 教授 (70534072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 隆道 広島大学, IDEC国際連携機構:CICE, 研究員 (20949127)
曹 蕾 東北大学, 教育学研究科, 助教 (50964532)
関口 洋平 畿央大学, 教育学部, 准教授 (90753640)
山根 友美 立命館アジア太平洋大学, サステイナビリティ観光学部, 助教 (80775883)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥25,740,000 (Direct Cost: ¥19,800,000、Indirect Cost: ¥5,940,000)
Fiscal Year 2025: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2023: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
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Keywords | ライフコース・ビジョン / 現代アジア / 比較教育研究 / 想像 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、2000年代に入り現代アジアで台頭してきた「新しい教育領域(企業、NGO・ODA、宗教団体等による教育)」と顧客である保護者・子どもとの間に存在する相互作用の一つであるライフコース・ビジョンの想像を調査・研究する。アジアの国々では、次世代の子どもに「より良質で、高い段階の教育を与える」マインドが喚起されている。新しい教育領域は、そこに教育サービスを提供するだけではなく、実現され得る将来像=ライフコース・ビジョンをも提供している。本研究はその構造を解明、社会階層移動の教育社会学的定説に一石を投じ、公教育制度を前提に構築されている国際教育協力のあり方に示唆を与えるという挑戦性を有する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2000年代に入り現代アジアで台頭してきた「新しい教育領域(企業やNGO・ODA等による教育)」と顧客である保護者・子どもとの間に存在する相互作用の一つであるライフコース・ビジョンの想像を調査・研究するものである。本研究は、社会階層移動の教育社会学的定説に一石を投じるとともに、公教育制度を前提に構築されている国際教育協力のあり方に政策的示唆を与えるという挑戦性を有する。初年度である2023年度は、これら課題について、代表者、研究分担者、研究協力者らを、バングラデシュ、インドネシア、マレーシア、中国、アメリカに派遣、フィールドワークを実施するとともに統計データ分析を開始し、本研究が主眼とする「創られたライフコース・ビジョン」がどのようにつくられていくのかを明らかにする調査研究に着手した。現状、実質的には2023年度の9月に内定したため、10月から本格的に始動し始めたこともあり、データがそろい始めた段階である。データの内容としては、アメリカで展開する公文式、またバングラデシュ、インドネシア、マレーシアで展開するプレイべートセクターの学校、さらに中国において、塾が禁じられた後に、カルチャー・スクールとして継続されている「教育機関」についてフィールドワークが実施された。また、統計調査についても、質問票の作成について、オンラインでメンバー間の打ち合わせを2回行い、質問の設定を検討した。今後は、これらの手法を通じ収集されたデータを解釈し、論文化、書籍化していくこととなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した初年度の計画は、研究活動の中心を各メンバーによる現地調査、調査票による量的調査とし、調査対象各国にフィールドをもつ調査担当者を派遣、既に協力の内諾を得ている現地研究協力者と協働で現地調査を行うことであった。調査後、第一回調査結果を集約、各国の新しい教育領域の特徴と、ライフコース・ビジョンの創られ方の類型化のため、2月にハイブリッドでの全体研究会を設け、研究者間の対話を促進する、という目標設定をしていたが、概ね達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
2年度目も現地調査を継続することとなっている。メンバーらによって、1-2年目における科研全体の研究成果を、関連学会において発表することとなる。また明らかにされた各国で創られたライフコース・ビジョンの類型化の分析結果を、2月に実施予定の研究会において討議、それら中間的な研究結果を論文としてまとめ、所属機関のウェブサイトで公開する。また、資料整理・検索やデータ打ち込み、報告書編集のために、広島大学大学院生を雇用する予定である。
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