Project/Area Number |
23K17305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 14:Plasma science and related fields
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
木村 直樹 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (80846238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 信行 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (50361837)
岡田 邦宏 上智大学, 理工学部, 教授 (90311993)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥25,870,000 (Direct Cost: ¥19,900,000、Indirect Cost: ¥5,970,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥15,730,000 (Direct Cost: ¥12,100,000、Indirect Cost: ¥3,630,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
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Keywords | 多価イオン / マイクロ波分光 / 多価イオンレーザー分光 / 電子ビームイオントラップ / 準安定状態 / 時間分解プラズマアシストレーザー分光 / 異重項間遷移確率 / プラズマアシスト・レーザーマイクロ波二重共鳴分光 |
Outline of Research at the Start |
世界的にも殆ど手付かずの実験研究課題となっている「多価イオンマイクロ波分光」を実現することを目指す。 感度が低いマイクロ波遷移の分光を、生成・捕捉が困難な多価イオンに対して達成するため、最近我々が世界で初めて実証した「時間分解プラズマアシストレーザー分光」をさらに発展させた新分光手法『プラズマアシスト・レーザーマイクロ波二重共鳴分光法』を提案し、これを実証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、これまで殆ど研究例のない多価イオンのマイクロ波分光実験に挑む。 多価イオンは、その生成・保持自体が特殊技術であり、実験室で常時捕捉できる個数は一般的に10万個程度と少ない。加えて、マイクロ波遷移は遷移強度が弱い上に、検出器の感度も低く、その観測は容易でない。これらの困難を克服すべく、我々は新分光手法『プラズマアシスト・レーザーマイクロ波二重共鳴分光法』を提案している。これは、最近我々が世界で初めて実証した「時間分解プラズマアシストレーザー分光」を発展させた手法である。具体的には、電子ビームイオントラップ(Electron beam ion trap:EBIT)中の多価イオンに対して、レーザーとマイクロ波を照射し、EBIT中の電子衝突過程をも利用して、マイクロ波遷移を極紫外領域の電子遷移に転写する。これによって、本来微弱なマイクロ波遷移に伴う信号を、検出しうる感度まで押し上げる。本課題では、本分光実験向けの小型EBITを新たにカスタマイズして製作する。 2023年度は、新小型EBITの開発に着手した。電子銃やコイルに用いる超伝導線など、必要部材の選定は既に終えており、2024年度の製作に備えている。また、コイル用ボビンなど、一部の部材は2023年度中に手配を完了している。 一方、分光実験で用いるマイクロ波電源は、当初2024年度に購入を予定していた。しかしながら、「昨今の世界情勢の影響を受けて、納入が遅くなるほど価格が高騰する」との情報を掴んだため、予定を前倒しして2023年度中に発注を行い、本年度内に納品を完了した。 また、多価イオンレーザー分光手法の洗練を目的に、既存のEBITを用いた実験も遂行し、Be様多価イオンAr14+の量子電磁力学に敏感な禁制遷移を分光観測することに成功した。本分光実験では、Ar14+の異重項間遷移の遷移確率を測定することにも成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新小型EBIT開発のスケジュールだけで見ると、当初の予定よりも若干遅れている。これは、研究代表者(木村)の本務先変更に伴う遅れである。 一方、マイクロ波電源の選定作業が前倒しとなったこと、Ar14+のレーザー分光実験に成功して最終目標に向けた知見が積みあがったこと、など予定外の進捗も数多くあった。 これらの事情を鑑みて、「おおむね順調に進展している。」と総合的に判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者(木村)の新しい本務先である東京理科大学の実験室にて、新小型EBITの開発を進める。その一方で、電気通信大学に設置されている既存の小型EBITを用いて、極紫外や可視域の遷移波長など、マイクロ波分光実験対象の選定に必要な実験データの測定を進める。
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