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昆虫の飛行制御行動の強制と適応過程の観察による飛行フィロソフィー顕在化と理解

Research Project

Project/Area Number 23K17320
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Medium-sized Section 20:Mechanical dynamics, robotics, and related fields
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

得竹 浩  金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (80295716)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大塚 光  金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (40957304)
Project Period (FY) 2023-06-30 – 2028-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥24,960,000 (Direct Cost: ¥19,200,000、Indirect Cost: ¥5,760,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Keywords昆虫の飛行 / 昆虫の飛行制御 / 擾乱風洞 / 飛行制御 / 羽ばたき翼
Outline of Research at the Start

飛行する昆虫は,自身の飛行速度よりはるかに大きな大気擾乱の中で生存する自然物であり,古くから学術的興味の対象であった.しかし,昆虫がなぜそのような形状を採用し,どのようなフィロソフィーで飛行しているかなどは進化の歴史と神経筋肉系内部に秘められた秘密であり,人間の可視化範囲にはない.そこで本研究では,「昆虫の形状と飛行の様式の成り立ちを解明する」ことを目的とし,昆虫が未経験の過負荷環境において飛行させ補償行動を強制し,その適応過程から昆虫が重視する評価指標を探る.さらに昆虫の生存環境をモデル化し,その環境中で飛行できる人工物の開発過程から昆虫の形状や飛行様式との類似点を探り理解することを目指す.

Outline of Annual Research Achievements

「昆虫の形状と飛行の様式の成り立ちを解明する」ことを目的として,「手法1:昆虫が未経験の過負荷環境において飛行させ補償行動を強制し,その適応過程から昆虫が重視する評価指標を探る」,「手法2:昆虫の生存環境をモデル化し,その環境中で飛行できる人工物の開発過程から昆虫の形状や飛行様式との類似点を探り理解する(逆バイオミメティクス)」を提案した.本年度はまず手法1に注目し,それらの実験環境構築と,基礎的なハチの飛行試験を実施した.
まず小型風洞上流部に取り付ける振動翼列システムを構築した.そして昆虫の飛行における振動を励起する複数の周波数成分を含む履歴で振動させたときの,風洞テストセクション領域内のメッシュ点における風速,風向の時間履歴を計測した.その計測結果から,風洞内の任意の時刻,位置を与えられたときに風速,風向を特定できる擾乱風洞内風モデルを構築した.さらに擾乱風洞内におけるマルハナバチの飛行実験を実施し,高速度カメラで撮影した画像をモーションキャプチャ装置で解析することでハチの姿勢や位置,飛行速度を計測することに成功した.また,計測したハチの位置履歴と構築した風モデルから,ハチが遭遇する突風外乱を特定し,外乱入力に対するハチの姿勢角応答を表現するダイナミクスモデルの同定を試みた.
システム同定において同定精度は採用するモデル形式に大きく依存する.そこで伝達関数モデルやARXモデルを適用して同定を試みたところ,2次の伝達関数モデルで精度良くハチの外乱応答が表現できることが判明した.同定結果はハチ固有の空力特性に加えてハチが採用した飛行制御の応答も表現したものである.擾乱の中を飛行するハチは複雑な制御系を採用していると予想していたが,低次のモデルで表現できることは何らかのハチの戦略を示唆する重要な知見であると思われる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

振動翼システムについて 任意の履歴で風洞上流部の翼列を作動させる振動翼システムを製作した.また,既定の履歴で翼を振動させたときの擾乱風洞内風モデルを構築し,その精度検証を行った.初年度は「手法1:昆虫が未経験の過負荷環境において飛行させ補償行動を強制し,その適応過程から昆虫が重視する評価指標を探る」に注力しており,昆虫に負荷を与える実験環境構築はおおむね順調に進んでいるといえる.また擾乱風洞内でのハチの飛行実験も実施し,少数ではあるがダイナミクスモデル同定を行い,ハチの飛行を精度良く表現できるモデル形式を決定することができた.このように当初計画していた実験環境,手順で所望のデータを得られる見通しが立った.

Strategy for Future Research Activity

2年度も引き続き手法1に注力する.擾乱風洞内でのハチ飛行試験を行い精度よく飛行ダイナミクスを表現するモデル形式や手法は確立したため,できるだけ多くの実験データを取得することを試みる.そのうえで,個々のハチの飛行ダイナミクス変化に注目し,経過時間とともにどのようにダイナミクスが変化するかを解析することで,ハチの飛行制御戦略を読み取ることを試みる.

Report

(2 results)
  • 2023 Comments on the Screening Results   Research-status Report

URL: 

Published: 2023-07-04   Modified: 2024-12-25  

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