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プログラムされた染色体削減の分子機構と生理的意義の解明

Research Project

Project/Area Number 23K17400
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Medium-sized Section 44:Biology at cellular to organismal levels, and related fields
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

杉本 亜砂子  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (80281715)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 菊地 泰生  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20353659)
Project Period (FY) 2023-06-30 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥26,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000、Indirect Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2025: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2024: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Keywords染色体削減 / C. auriculariae / テロメア結合タンパク質 / 胚発生 / 線虫
Outline of Research at the Start

多細胞生物は一般にどの細胞も同一の染色体セットを持っているが、一部の生物では体細胞において染色体の特定の領域が削減される。この「プログラムされた染色体削減」現象の分子レベルの理解は発見から130年以上経った現在も進んでいない。最近、申請者らのゲノム解読によりモデル線虫C. elegansの近縁種C. auriculariaeで染色体削減がおきることが発見された。本研究では、ゲノム比較と遺伝子機能解析を統合した研究アプローチを適用し、C. auriculariaeの染色体削減の分子機構と生理的意義を解明する。さらに、染色体削減の分子機構を応用した新たな染色体編集ツールの開発もめざす。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では申請者がC. elegansとその近縁種で確立してきたゲノム比較・遺伝子操作・ライブイメージングによる統合的研究アプローチを適用し、C. auriculariaeにおける染色体削減の分子機構と生理的意義を解明することを目的とする。
今年度は、C. auriculariaeにおいて染色体削減が起きる時期を、削減領域とテロメアリピートを標的としたFISH法によって解析した。その結果、8細胞期から16細胞期にかけて、すべての体細胞系列において、テロメアリピートのシグナルが核内から消失し、その後、削減領域が核外に排出されることが示された。微分干渉顕微鏡による初期発生過程のライブイメージング解析から、染色体削減が起きると推測される8細胞期から16細胞期への細胞分裂にかかる時間は、それ以前の細胞分裂よりも顕著に長いことを見出した。染色体削減の過程をライブイメージング解析するために、GFP標識ヒストンを発現するC. auriculariae株を遺伝子銃法により作製することに成功した。この株のライブイメージング解析から、染色体削減が8-16細胞期に起きていることを確認できた。
C. auriculariaeの染色体削減に必要な因子を同定するために、RNAiによる遺伝子機能抑制により、染色体削減が阻害される遺伝子群をスクリーニングした。その結果、複数のテロメア結合タンパク質オルソログのRNAiによって、染色体削減が阻害され、胚性致死となることが示された。このことから、テロメア結合タンパク質が染色体削減に寄与している可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画に沿って解析を進めた結果、染色体削減が起きる時期と細胞種を明らかにできた。さらに、染色体削減に必要な遺伝子もすでに複数同定している。以上より、おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

これまでの研究成果を踏まえ、今後は以下の解析を進める。
・染色体削減に必要な因子の探索と解析:すでに複数のテロメア結合タンパク質オルソログが染色体削減に関与していることを示唆する結果を得ているので、これらの因子の抗体を作成し、染色体削減前後の細胞内局在を確認する。また、これらの因子と結合するタンパク質群を共免疫沈降法により同定し、局在解析およびRNAi表現型解析によって、染色体削減に関与する因子群を特定する。
・染色体削減に必要なDNA配列の特定:削減領域のゲノム配列の解析から、染色体が分断される領域周辺にコンセンサス配列があることが示唆されている。CRISPR/Cas9法により、この配列に変異を導入することで、染色体削減に必要なDNA配列を決定する。また、変異導入により染色体削減が阻害された場合、個体としてどのような表現型があらわれるかを解析し、染色体削減の生理的意義について考察する。

Report

(2 results)
  • 2023 Comments on the Screening Results   Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Caenorhabditis auriculariae における染色体削減の分子機構の解析2023

    • Author(s)
      上床直紀、春田奈美、中村時生、孫思墨、菊地泰生、杉本亜砂子
    • Organizer
      線虫研究の未来を創る会 2023
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] Caenorhabditis auriculariae における染色体削減の解析2023

    • Author(s)
      上床直紀、孫思墨、 中村時生、 春田奈美、 菊地泰生、 杉本亜砂子
    • Organizer
      第46回日本分子生物学会年会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-07-04   Modified: 2024-12-25  

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