Project/Area Number |
23K17437
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 57:Oral science and related fields
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
楠山 譲二 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, テニュアトラック准教授 (70596105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中富 満城 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (10571771)
齊藤 康弘 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任准教授 (30613004)
門間 陽樹 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90633488)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥26,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000、Indirect Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2025: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 胎盤 / 顎顔面形成 / 非症候群性口唇口蓋裂 / 母体情報伝達 / 母体環境 / プラセントカイン / 骨形成 / メタボローム解析 |
Outline of Research at the Start |
口唇口蓋裂は頭頸部で最も発生頻度の高い先天奇形で、これを未然に防ぐ効果的予防法の策定は顔面奇形分野における最大の挑戦課題です。我々はこれまでに胎盤が母体刺激を受容することでプラセントカインと称する生体活性物質群を分泌して、胎仔臓器に情報伝達をすることを報告し、胎盤は母体の包括的情報を胎児に伝達器官であるという着想を得ました。本研究は、内外環境の変化⇒母体内情報への転換⇒胎盤を介した情報伝達⇒顎顔面形成、という一連の環境情報の流れを解析することで、胎盤機能の制御による口唇口蓋裂の出生前予防法の確立に挑みます。
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Outline of Annual Research Achievements |
口唇口蓋裂は頭頸部で最も発生頻度の高い先天奇形であり、これを未然に防ぐ効果的予防法の策定は顔面奇形分野における最大の挑戦課題である。我々はこれまでに胎盤が母体刺激を受容することでプラセントカインと称する生体活性物質群を分泌して、胎仔臓器に情報伝達をすることを報告し、胎盤は母体の包括的情報を胎児に伝達器官であるという着想を得た。非症候群性口唇口蓋裂を誘導する環境因子の胎児への影響は、母体の内部/外部環境の変化であれ、必ず胎盤を経由して胎児に作用すると予想される。つまり非症候群性口唇口蓋裂の発症に関わる環境因子の解明には、内外刺激による母体環境の攪乱、胎盤情報伝達機構、胎児の顎顔面発生の3要素の並行した解析が必須である。本研究は、内外環境の変化⇒母体内情報への転換⇒胎盤を介した情報伝達⇒顎顔面形成、という一連の環境情報の流れを解析し、胎盤機能の制御による口唇口蓋裂の出生前予防法の確立に挑む。胎盤を介した環境因子による口唇口蓋裂の発症機構を解明するためには、胎盤由来の母体情報がどのように胎児の顔面発生に働きかけるのかを明らかにする必要がある。しかし、内外環境の変化⇒母体内情報への転換⇒胎盤を介した情報伝達⇒顎顔面形成、という一連の環境情報の流れは全く未解明である。もし母体が曝される環境因子が口唇口蓋裂リスクにもたらす次世代伝播経路の全容を解明することができれば、妊娠期の適切な母体管理と介入によって子の非症候群性口唇口蓋裂を予防する先制医療の構築が可能となる。そこで独自のプラセントカインデータベースをもとに、母体環境が胎盤を介して非症候群性口唇口蓋裂に関与する分子生理メカニズムを明らかにする。今年度は口唇口蓋裂を誘引する可能性のある外来因子のスクリーニングに従事した。多段階のレベルを設定しながら、各因子への暴露を量や時間の点から設定し、いくつかの候補因子の絞り込みに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
口唇口蓋裂を誘導する可能性のある外来因子について、いくつかの有望な因子の絞り込みに成功した。また外来因子の影響を精密に計測するために、外来因子内の栄養素や代謝産物を精密に計測、介入させることによって、精度の高い実験系の確立ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスモデルを用いて、候補因子の口唇口蓋裂発症リスクの検討を推進する。また当該候補因子によって誘導されるプラセントカイン分泌種の特定に着手する。
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