Project/Area Number |
23K17455
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 60:Information science, computer engineering, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 峻 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70546910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 亮周 三重大学, 工学研究科, 教授 (00397035)
岩本 貢 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50377016)
安永 憲司 東京工業大学, 情報理工学院, 准教授 (50510004)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥26,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000、Indirect Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2025: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
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Keywords | 情報理論 / 暗号理論 / 計算量理論 / 不等式 |
Outline of Research at the Start |
計算量理論において,各タスクを解くのに必要な計算量の間に成り立つ不等式を証明することが非常に重要であるが,そのような不等式を導出するのは一般には容易ではない.一方,情報理論では,データ処理不等式やエントロピーパワー不等式など,情報量の間の関係性を不等式として証明するための方法論が長年に渡って蓄積されている.最近では,与えられた情報量に関する不等式が成り立つのか検証できるソフトウェアツールも開発されている.本研究では,計算量と情報量の関係を見出すことで,情報理論分野で蓄積されている「情報量不等式」を示すための方法論を,「計算量不等式」を示すための方法論に適用する.
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Outline of Annual Research Achievements |
現代暗号理論における暗号技術は情報理論的暗号と計算量理論的暗号に大別される。前者は安全性の評価が定量的にしやすい反面、実現するためのコストが高く、大規模なシステムに適用するのが容易でない。一方、後者は安全性の定量的評価がしにくいものの、実現するためのコストが低く、柔軟性にも富んでいる。本研究では、情報理論的な解析手法を計算量理論的な安全性解析に適用するための新理論の確立を目的としている。 本年度の研究では、2021年にWatanabe-Yasunagaによって提案されたビットセキュリティの定義が、2018年にMiciancio-Walterによって提案されたビットセキュリティの定義と本質的に等価であることを示した。前者の定義は攻撃者の成功確率を1に近づけるためのコストとして操作的に定義されていたが、後者の定義との関係が不明であった。二つの定義の等価性が示されたことにより、状況に応じて二つの定義の使いやすい方を採用できるようになったため、本成果の意義は大きい。 また、秘匿計算のシミュレーションベースの安全性を、統計学における十分統計量ならびに情報量に基づく別表現を提案することに成功している。この表現によって、従来のプロトコルの見通しの良い安全性証明を与えることが可能になった。 また、Even-Mansour暗号に対する量子攻撃のクエリー複雑量の下界を導出することに成功した。本下界によって、Even-Mansour暗号への桑門ー森によって提案された攻撃が、クエリー複雑量の観点から最適であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果もあげており、定期的に代表者・分担者でミーティングを行うことで、最新の研究動向の情報交換を行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も引き続き、メンバーで定期ミーティングを行いディスカッションを行いながら、研究を進める。
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