Practical research of music expression based on hearing impairment
Project/Area Number |
23K17491
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長津 結一郎 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (00709751)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 聴覚障害 / 音楽 / 音楽実践 / 実践研究 / 障害学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、聴覚障害を基盤とした音楽表現のあり方を理論構築するとともに実践を通じた社会実装を行う。障害学においては障害者の文化を「支配文化」「抵抗文化」「固有文化」と分類し理解しているが、これまでの実践は、障害者に健常者文化としての「音楽」をそのまま、もしくは変換して届けることにのみ注力し、障害があるからこその「固有文化」としての音楽を理解できていない。(1)技術を用いた既存の実践の整理・体系化 (2)音楽家や音楽教育や音楽療法等を中心に行われている具体的な音楽実践の整理・体系化 (3)「固有文化」を活かした音楽実践に関する当事者協働型アクションリサーチと検証、のアプローチを用いた研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
当初計画では3つの軸を置いて研究を進めることとしていた。このうち、(3)「固有文化」を活かした音楽実践に関する当事者協働型アクションリサーチと検証:については、実際に公演を試行するところまで進めることができた。具体的には、九州大学の学内で、大学院生とともに、聴覚障害のある人にとっての音楽のあり方を検討し、きこえる人ときこえない人、きこえづらい人がともに音楽的な場を共有するための実験的な場を構築することができた。ワークショップを構築するプロセスにおいては福岡県内で活動する聴覚障害のある当事者にたびたび大学にお越しいただき、ともに共創しながらプロジェクトをつくりあげていくことができた。最終的な成果発表においても多くの来場者があり、当事者からも有益なフィードバックを得ることができ、今後の活動をさらに展開していく手がかりが得られた。 (2)音楽家や音楽教育や音楽療法等を中心に行われている具体的な音楽実践の整理・体系化については、研究協力者である大学院生で聴覚障害者でもある萩原昌子氏とともに、全国の聴覚障害のある人が集まる大会においてブースを出展しアンケートを配布した。その内容をもとに調査研究を行い、学会発表につなげることができた。 一方、(1)音響技術や工学的知見を用いた既存の実践の整理・体系化についてはまだ十分な知見を集めることができておらず、文献調査は端緒についたばかりであり、次年度はこの点についての研究をさらに深めていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(3)「固有文化」を活かした音楽実践に関する当事者協働型アクションリサーチと検証と(2)音楽家や音楽教育や音楽療法等を中心に行われている具体的な音楽実践の整理・体系化については一定の成果があがっているが、(1)音響技術や工学的知見を用いた既存の実践の整理・体系化についてはまだ十分な知見を集めることができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に向けては研究協力者や大学院生との実践的な場をひらくことを継続しつつ、文献調査を通じて、音響技術や可視化・変換の技術がどのような意味を持ち得てきたのかを追うことにより、理論構築を試みていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)