Project/Area Number |
23K17532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 4:Geography, cultural anthropology, folklore, and related fields
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Research Institution | Professional Institute of International Fashion |
Principal Investigator |
田中 雅一 国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 教授 (00188335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤野 美智子 立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (00759376)
高馬 京子 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (60757475)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | ルッキズム / 美容 / ファッション / 美的労働 / 癒し / スタイリスト / モデル |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、美容・ファッション業界や教育の現場で文化人類学的な質的調査を行い、美的規範の創出・継承過程を分析することで「ルッキズム(見た目重視、 容姿至上主義)」の実態と構造的な差別との関係を明らかにすることである。3年間で日本を含む東アジア、インド、西ヨーロッパを中心に美容・ファッション業界やそれに関する教育業界で調査を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、美容・ファッション業界や教育の現場で文化人類学的な質的調査を行い、美的規範の創出・継承過程を分析することで「ルッキズム(見た目重視、容姿至上主義)」の実態と構造的な差別との関係を明らかにすることである。ともすれば西欧社会のジェンダー・セクシュアリティ体制や美的規範を普遍的に捉える傾向を批判的に検討し、その相対化を試みる。 初年度は、分担者の高馬教授と澤野准教授と問題意識ならびに活動領域の確認を行い、3回オンラインならびに対面で協議を行なった。代表の田中は、関西のスタイリストやモデル学校の教師、ファッションモデルにインタビューをし、その実態を明らかにするとともに、美についての考えを聞き取った。9月に東京ビッグサイトで開催していたDiet and Beauty Fairに参加し、日本や韓国における美容業界の最前線の動きについて調査を行った。さらに、2024年2月には東京六本木で開催されたFemtech Fesに参加し、フェムテックが女性の美にどのように貢献しているのかについて調査をした。分担者の澤野准教授は資生堂資料館や癌に関わるイベントに参加して、美容の医療的役割について調査をした。高馬教授はフランスのファッション教育機関で調査を行った。これらの実地調査をもとに、美に関わる業界関係者が、現代の美をどのように捉えているのかを考察し研究会で討論した。さらに、ファッションローの整備に伴い、美の基準がどのような影響を受けるのかという問題意識のもと、2023年12月に国際ファッション専門職大学東京校でミニシンポをハイブリッドで開催した。この記録は国際ファッション専門職大学の研究報告FAB5号に掲載予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、高馬教授がフランスでの調査を行った。国際ファッション専門職大学でヨーロッパのファッションについて研究し、フランスで学位を取得している平野大准教授を招聘し、フランスのファッション業界を中心に調査を行った。 ルッキズムについての文献資料の収集は順調に行っている。3回を予定していた研究会も、オンラインであるが、実施した。そのうちの一つは、小野瀬慶子2023『フィティングルーム 〈わたし〉とファッションの社会的世界』(アダチプレス)についての合評会であった。 当初から日本の美容・ファッション業界を視野に入れていたが、これに関しては、教師やモデルに加え、スタイリストが美の形成において重要な役割を果たしているという観点から、その歴史を調べるとともに、インタビューを実施した。 当初予定していなかった対象に、日本で開催されているいくつかのイベントがある。一つは、2023年9月23日から25日にかけて東京ビッグサイトで開催されたBeauty and Diet Fairである。これには、コスメ・美容機器(プロユース)に関わる企業が数多く参加していて、美容の最前線についての知見を得ることができた。また2024年2月9日から11日まで六本木アカデミーヒルズで開催されたFemtech Fesは、女性の身体に関わる美容ならびに医療関係の出店があり学ぶところが多かった。 最後に、経産省が昨年発表したファッションローガイドブック2023と連動して、2023年12月にミニシンポ「ファッションローと美の新しい形」を開催した。これは、さまざまな形でファッションと知財に関わる専門家を中心に、文化盗作が問題になっている今日のファッション業界で、どのような美の追求が可能かについて議論することを目的に実施したものである。この記録は国際ファッション専門職大学の研究報告FAB5号に掲載予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度で実施したインタビューはまだ数の上でも十分とは言えないので、今後も継続して数を増やしていく予定である。現在は男女のファッションモデルを対象にしているが、スタイリストの役割を鑑み、こちらも重点的にインタビューを行なっていきたい。日本国内でのイベント調査は昨年実施したDiet and Beauty Fair や Femtech Fesについて継続して調査を行う予定である。類似のイベントがあれば韓国や台湾においても実施したい。海外調査は、フランスの他に英国やインド、韓国を予定している。旅費や宿泊費の高騰で海外調査の縮小が危ぶまれるが、実施する予定である。昨年度実施したミニシンポ「ファッションローと美の新しい形」のような催しを今年も開催したい。最後に、昨年度会ったルッキズムに関心のある研究者を研究会に招聘して意見交換することで、本研究の方向を明示し、期間内に予定通りの成果を上げるように努力したい。
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