Project/Area Number |
23K17534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 4:Geography, cultural anthropology, folklore, and related fields
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
古谷 伸子 大谷大学, 社会学部, 講師 (20514326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 繁治 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (00045262)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 複合農業 / コミュニティ運動 / タイ / 農民ネットワーク |
Outline of Research at the Start |
さまざまな作物の栽培や家禽の飼育、非木材林産物の利用を組み合わせるタイの複合農業については、従来、技術的な特色や政策関連の側面から注目されることはあったが、その実践の持続性・自律性をもたらす条件については十分に検討されてきていない。本研究は、相対的に独立したメンバーが相互学習を繰り返しながら変化していくコミュニティ運動の観点を採用し、タイにおける自律的な農民ネットワークおよびその複合農業を検討することを通じて、新興国農民が能動的に展開する持続的な農業モデルを明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
コミュニティにおける相対的に独立したメンバーが相互学習を繰り返すなかで、持続的・自律的な実践が可能になるのではないかとの問題関心のもと、研究代表者はタイにおける複合農業のコミュニティを対象に、研究分担者は宗教コミュニティを対象に現地調査を行った。 研究代表者は、タイにおける複合農業やオルタナティブ農業に関する現状について広く情報収集をしながら、次の調査研究および文献研究を行った。(1)サコンナコン県の村落でコミュニティ市場についての聞き取りと参与観察を行い、そこが季節や地域に独自の林産物、農産物や加工食品の販売の場であるとともに、地域内外の人びとにとって情報交換や交流の場にもなっていることを確認できた。常設市場とは異なり、量の多少を問わず、各人のその時の状況に応じて柔軟に出店・販売することができる点も特徴の一つだと考えられる。(2)ラムパーン県における地理的特性を活かした農産物の生産と加工・販売の取組みについて、生産者と食堂を訪問し、聞き取りを行った。(3)先行研究の整理をとおして、現代タイにおける複合農業実践の社会的・文化的な位置づけを図った。 研究分担者は「北タイの農民指導者とコミュニティ運動」を担当し、そのデータ収集のため、チェンマイ県メーワーン郡のカオ・プララーチャーの仏教行者修行地およびその周辺の村で聞き取り調査を行った。今回の調査では、農民指導者であり仏教行者でもあった故プラ・ポーパンの弟子たちおよび親族を中心にデータを収集することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である2023年度は、タイにおける複合農業やオルタナティブ農業に関する現状を把握し、本研究の方向性を定めるべく、現地調査と先行研究の整理を行った。その結果、比較対照可能な異なるタイプの事例について基礎的資料を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに収集したデータを整理・検討して焦点化すべき点を定めたうえで、引き続き現地調査を行う。また、タイの複合農業実践に関する既存文献(特にタイ語文献)を収集し、体系的な整理を進める。
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