Project/Area Number |
23K17557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
浅見 裕子 学習院大学, 経済学部, 教授 (70327310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 鉉玉 東京経済大学, 経営学部, 教授 (40547270)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 概念フレームワーク / テキストマイニング / 共起ネットワーク分析 / IASB概念フレームワーク |
Outline of Research at the Start |
国際会計基準審議会IASBの「財務報告に関する概念フレームワーク」は、会計制度の基盤であるにもかかわらず、その内容は大きく揺らぎ続けている。本研究は、共起ネットワーク分析等の手法を用いて、変容と不変の境目を明らかにし、会計制度の基盤たる概念フレームワークの本質的特徴を析出する。本研究の第1の意義は、広範な資料の総体を対象として、大規模テキストマイニング手法を用いる研究方法の挑戦性にある。テキストマイニングによる定量的分析により、これまでの概念フレームワーク研究を根底的に変革する。第2の意義は、社会インフラである会計制度を、概念フレームワークという根本的枠組みから改善・発展させうる貢献にある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国際財務報告基準書(IFRS)を策定する際の指針として、重要な位置づけが与えられている、国際会計基準審議会(IASB)が公表した「財務報告に関する概念フレームワーク」(概念FW)について、テキストマイニングの手法を用いて、概念FWの内容に関する変容と不変の境目を明らかにし、会計制度の基盤たる概念FWの本質的特徴を析出することにある。 第1の計画である概念FWの本質的特徴に係る論点抽出については、今年度は、概念FW関連資料の調査分析ならびに先行研究レビューを行い、概念FWの論点抽出のための準備を進めた。具体的には、概念FWの特徴を記述する特性について検証し、概念FWの内容が質的特性に過度に依存しているか、概念FWにおいてprofit or lossはどのように位置づけられているか、資産負債アプローチや収益費用アプローチといった会計観が年代と共にどのように変遷しているか、といったリサーチクエスチョンを抽出し、テキストマイニング手法を用いてどのような検証が可能かについて検証を開始した。 第2の計画である共起ネットワーク分析による概念FW内容分析については、今年度は、頻出語句分析や共起ネットワーク分析に着手し、テキストマイニング手法の概念FWへの適用についてパイロットテストを行った。複合語ならびに同義語等に関して詳細に検討してマイニング対象のクリーニングを行い、各年の概念FWについて共起ネットワーク分析を実施するとともに、セクション間対応分析ならびに概念FW間の共起ネットワーク分析、概念FW間の対応分析、概念FW間のクロス分析についても検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、第1に概念FWの本質に係る論点抽出にある。テキストマイニング手法を用いて、概念FWの本質的特徴に係る論点(純損益の概念等)を抽出する。分析対象は、概念FWの本文、背景説明文書、ディスカッションペーパー、公開草案、利害関係者のコメントレター、IASB・ASAF議事録等を予定している。第2の目的は、抽出した論点について共起ネットワーク分析等を適用してその適否を検討し、共起ネットワーク分析ならびに頻出語句分析等を実施し、定量的分析を用いて概念FWの揺らぎの内容と原因を突き止める。 本年度は、概念FWの論点抽出については、概念FW関連資料の調査分析、先行研究レビュー、概念FWの論点抽出を計画としていたが、前二者はおおよそ完了し、後者については本年度に予定していたものは終了している。また、テキストマイニング手法に基づく分析については、頻出語句分析や共起ネットワーク分析の概念FWへの適用方法を検討し、パイロットテストを行うことを計画していたが、複合語や同義語の処理を進めつつ、頻出語句分析や共起ネットワーク分析のパイロットテストを予定通りに終えている。したがって、本研究課題の進捗状況としては、おおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに進める予定である。来年度においては、概念FWの本質的特徴に係る論点抽出については、テキストマイニング分析による概念FWの論点を抽出する作業を継続するとともに、抽出論点の整理及び体系化を進める。また、共起ネットワーク分析等による概念FW内容分析については、概念FWの頻出語分析及び共起ネットワーク分析を続けるとともに、今年度におけるパイロットテストの結果として分析可能性の生じた各種分析についても着手する。
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