Traumatic shock trajectories: A path dependency analysis in entrepreneurship and startups
Project/Area Number |
23K17561
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
大江 秋津 東京理科大学, 経営学部経営学科, 准教授 (90733478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 平 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90332551)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | リージョナルナレッジ / トラウマティック・ショック / 経路依存 / 地理空間分析 / アントレプレナーシップ / 新興企業 / 密度遅延理論 |
Outline of Research at the Start |
本研究は「組織の歴史的研究」を元に、江戸時代や明治期の戦争や大飢饉といった破壊的な歴史的イベントであるトラウマティック・ショックが、現代の新興企業の誕生と生存に影響を与えると考える。その理論的背景に、所属地域が持つ過去の知識・経験により形成された経路依存性と、創業時の外・内部環境から受ける影響である密度遅延がある。江戸時代と明治維新、明治時代の地域差(藩・県)が、今日の新興企業の誕生と存続に関する地域差に与える影響とそのメカニズムを実証する。これは、記録にはあるが現代人の記憶にはない出来事が、今日の経済活動の形成に与える影響について、起業、創業に着目し計量的に実証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
スケジュールより前倒しで国際学会発表をし、Strategic management society(SMS)(経営戦略系ではトップの国際学会)にて、本研究テーマである藩校が現代の地域アントレプレナーシップに与える影響についての実証研究を発表した。この研究は、江戸末期の混乱した日本国内の状況の理解が必須であるため、外国人から見たときの日本の歴史的背景の理解と、興味関心の程度に不安があったものの大変好意的であった。予稿の査読コメントも、大変好意的なコメントとともに建設的なコメントももらった。 上記と同時並行で、アントレプレナーシップや実践共同体に関するデータ収集を継続的に実施し、派生的に生まれた複数の研究の分析発表を進めた。例えば、歴史データを利用して、本テーマの中核となるHistory in theoryという理論を用いている研究として、縄文時代の石器のイノベーション研究を進めた。遺跡から出土した黒曜石の石器の産地情報と、遺跡の発掘調査報告書から収集したデータをもとに、産地とその産地から出土した黒曜石を利用している遺跡をつないだネットワーク分析をした。この石器のイノベーションが生まれるメカニズムに関する研究を第14回横幹連合コンファレンスにて発表して、ベストポスター賞を受賞している。また、歴史データとして英国植民地のプロパガンダ映画を対象とした研究も、横幹連合コンファレンスにて発表した。さらに、移民とアントレプレナーシップに関する研究については、現在国内誌に投稿中で査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前倒しとなった理由として、本研究テーマは申請直後から研究に本格的に着手したため、2022年度中にSMSに投稿して採択されたからである。また、10ページ程度の予稿を作成したため、採択直後からすでに持っているデータに対して、アルバイトを活用して追加のデータ収集と一部のデータ修正を行った。まず、藩校が江戸時代を通して設立・停止しているため、明治末まで存続した藩校に関する情報、明治維新と第2次世界大戦、現代に関する地域のアントレプレナーシップデータの一部を追加で収集した。さらに、2023年度にSMSにて発表した際に得られたフィードバックに基づいて、データの修正や追加のデータもさらに収集した。その際に、これまで作成した分析プログラムが肥大して不要な箇所もあったため、ミス防止を目的にプログラム全体を整理した。その後、分析の頑健性を示すため、OLS、共分散構造分析、自己空間分析といった異なる3種の分析手法を用いて同様の結果を得られることを確認した。自己空間分析については経験がなかったため、調査を行った。さらに、History in theoryやアントレプレナーシップといった、論文執筆に必要な理論分野に焦点をあて、スコーピングレビューの手法に基づいて文献レビューを実施した。論文投稿用のデータと分析結果がそろい、来年度(2024年度)の論文投稿に向けて、執筆のための下準備が整った段階となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
投稿ターゲットとするジャーナルを複数設定したうえで、執筆をする。本研究は分野横断型のテーマであることや、海外でなじみが薄い日本の歴史が色濃く影響している研究であるため、投稿時は分野違いの指摘を受けてリジェクトされる可能性はそれなりに高いと考えている。そのため、論文作成の際は投稿先のジャーナルの掲載論文の傾向を十分に理解したうえで執筆する必要がある。 さらに、アントレプレナーシップをテーマとして派生した研究が複数あり、それも推進をする。まず、石器のイノベーション研究は、2回の学会発表を行ったため、今後は海外ジャーナルへの投稿を目指して執筆をする。移民とアントレプレナーシップに関する研究については、現在国内誌に投稿中で、今後、査読結果対応をして採択を目指す。さらに、新たな研究として各地域に存在する神社のデータを利用した、地域のアントレプレナーシップに与える影響に関する研究も開始しているため、学会発表をするなどして、研究の方向性を探る予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)