Project/Area Number |
23K17601
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
島谷 康司 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (00433384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 圭介 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (50649754)
藤本 圭司 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 研修事業部, 主任研究員 (60982923)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 操作可能な学びの快適・良空間 / 学習成果の積み上げ / 重度心身障がい児 / 環境制御装置 / 生体信号 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,重度心身障がい児等が操作可能で,自ら気持ちや行動を起こし,環境(ヒト・モノ)にかかわり,学習成果を積み上げるための「学びの快適・良空間」を実現する世界初の『重症児等が生きる力を育むICTシステムの提案』を目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
重度・重複障害児等の個別最適な学びと協同的な学びの一体的な充実を図ることが求められているが、そういった学びを保証し、積み上げた学びを卒後に活かせるような、生きる力を育むツールは未だ存在しない。本研究では、重障児等が操作可能で、自ら生物・心理的ニーズ、欲求・欲望的ニーズなどを発信し、環境(ヒト・モノ)との相互的で対話的な、そして学習成果を積み上げるための「学びの快適・良空間」を実現する、『重症児等が生きる力を育むICTシステムの提案』を目標とした。本研究3年計画の1年目として、重症児等は固定されたタッチセンサなどを利用して情報入力をすることも困難な場合が多いため、空間メモリを応用して重症児等の身体の近距離にバーチャル空間を複数配置し、プロジェクションマッピング技術と併用して、まずは健常成人(7名)および健常乳児(3名)の能動的な運動によって自己身体と環境と相互作用をするための技術を確立することとした。 システム構成は、プロジェクター 2台、デスクトップPC 1台とし、Unity Personal (C#)及びUnity用アセット、MadMapper等のソフトウエアを活用してプロジェクションマッピング(6シーン)を作成し、Azure Kinect(Azure Kinect Body tracking SDK)1台にて空間メモリを構築した。具体的には、プロジェクションマッピング内のオブジェクトへのインタラクションについて,可能な限り乳児の実際の動作(手の動きや足の動き)とリンクした動きを設定し、さらに、シーン内には環境音やインタラクションに応答するような音を設定することで,より臨場感や没入感を演出した。 結果、背臥位の子どもの動きであっても四肢の運動をとらえることができ、健常成人からの聴取では、四肢の運動とプロジェクションマッピングの映像の切り替えが連動していることから随伴性も確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の1年目は、自らがバーチャル空間を探索して情報の入出力を可能とする学びの快適・良空間(Operable Familiar Virtual Learning Space)のシステムを構築し、定型発達児(新生児~乳児期)を対象とした予備実験を目標としていた。 1年目にはシステム構築ができ、健常成人および乳児を対象として実践現場で予備実験を行うこともでき、システムの有効性も一部確認できたことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
空間メモリを応用して重症児等の身体の近距離にバーチャル空間を複数配置し、プロジェクションマッピング技術の併用によって運動計測が可能となった一方で、Azure Kinectの配置によっては左右の手足が被るために運動への反応性の低下も見られたことから、Azure Kinectの配置の工夫もしくはAzure Kinectを2台設置する、あるいは別のセンサ(マットセンサやウエアラブルデバイスなど)を利用した検証が必要であることがわかった。2年目以降の課題となりさらに検証していく必要がある。さらに本年度以降は、他の生体信号と連動させ、プロジェクションマッピングやその他の環境制御装置を操作可能なシステム構築をはかっていく。
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