Project/Area Number |
23K17665
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 13:Condensed matter physics and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森本 高裕 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (00631780)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 準周期系 / 薄膜接合系 / 原子層物質 / 非可換幾何学 |
Outline of Research at the Start |
異なる原子層物質を積層した原子層薄膜積層系は、結晶の周期構造が失われ準周期系となるため、その物性予測には通常のバンド理論を用いることができず多様な原子層薄膜積層系の系統的な解析は困難であった。そこで、本研究では、原子層薄膜積層系の物性を非可換幾何学と呼ばれる数学的手法を応用することで理論的に解析することを目的とする。異なる周期構造を持つ物質の結合系に対して、波数空間を拡張した少数のパラメータ空間(可換性トーラス)を導入することでより計算コストの低い原子層薄膜積層系の解析手法の確立を目指す。この新手法により、多様な原子層薄膜積層系のエネルギー構造およびその応答現象の系統的理解を得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
原子層薄膜系は、異なる種類の原子層を積層し、ファンデルワールス力により結合させることで、非常に多様でかつ高い操作性を持つ原子層薄膜接合系を構成することが可能である。特に、グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイドなどからなる原子層薄膜積層系の研究が近年急速に進展している。その一方で、異種の原子層からなる薄膜積層系においては結晶の周期構造が失われ準周期系となるため、その物性予測には通常のバンド理論を用いることができず多様な原子層薄膜積層系の系統的な解析は困難であった。本研究では、原子層薄膜積層系の物性を系統的に理解するために実空間・波数空間の両面からのアプローチ法を組み合わせて解析を行うことで、原子層薄膜積層系のもたらす新規物性を開拓することを目的としている。 今年度は、原子層薄膜積層系の電子物性を波数空間アプローチに基づいた解析手法の構築に取り組んだ。具体的には、各層がそれぞれ大きさの異なるブリルアンゾーンにより特徴づけられるが、それらを互いに折りたたんで統合することにより準周期薄膜系を波数空間表示に基づいて記述する手法の開発を進めた。特に、超伝導体にこの手法を適用することで、薄膜接合系にあらわれる準周期的な超伝導オーダーが少ない計算コストで再現できることを明らかにした。さらに、この手法に基づいてs波超伝導体と強誘電体の接合系のモデルを解析することで、反転対称性の破れた準周期超伝導体においてシフト電流とよばれる機構により光電流発生がおこることを確かめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
原子層薄膜積層系の電子構造をブリルアンゾーンの折りたたみを通じて波数空間に基づいた解析手法の開発が進展した。これにより準周期超伝導体の解析を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度開発した波数空間に基づいた準周期薄膜積層系の解析手法を応用することで、薄膜積層系の超伝導状態について非線形光学応答や非線形伝導現象の解析を進めていく。
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