Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
時間反転対称性(Time-reversal-symmetry; TRS)の破れた状態とは「時間を"逆回し"にしたときに元の状況と同一視できない」状態であり、非自明にTRSが破れた状態の発見は物性物理に大きなインパクトを与えてきた。我々はナノラジアン級の分解能を持つ超高感度磁気光学カー効果の測定手法を導入してきた。本研究では、この手法の感度を大幅に上げ、ピコラジアン級の感度を実現する測定装置を開発し、非自明なTRS破れの研究に大きな変革をもたらすことを目的とする。従来の方法をパルス光を使った観測に切り替え、微弱光に対して高い感度を持っている検出器を用いて、これまでの問題を凌駕する計画である。