Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
アクシオンは強いCP問題と暗黒物質の謎を同時解決する有力な新粒子候補であるものの、現在探索が済んだ質量領域は1%未満である。この主な原因は、極小のアクシオン光子結合のため、アクシオン転換光が背景事象である黒体放射とジョンソンノイズに埋もれるためである。それらノイズ量は物理的温度に比例しているため、最先端のアクシオン実験では、希釈冷凍機を用いてシステムを 50-300 mK 程度に冷却している。本研究では、最新の連続核断熱消磁冷凍機を利用し、世界に先駆けて1mK以下(サブミリケルビン)でのノイズ量の網羅的・定量的な理解をおこなう。