Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
オゾン層は生物に有害な紫外線を吸収するため、地球表層生物の進化に重要な役割を果たしてきた。オゾン層は酸素発生型光合成生物がもたらす酸素分子の増加に伴い形成されたと考えられているが、その形成時期に関する物的証拠は乏しい。我々の予察的実験により、オゾン層で吸収される254 nmの紫外線と水銀の光化学反応により、202Hg・204Hgの非質量依存同位体分別: Δ202Hg異常・Δ204Hg異常が起こることが示された。本研究では、堆積年代がわかっている黒色頁岩や炭酸塩岩などのΔ202Hg異常・Δ204Hg異常を調べることにより、オゾン層形成時期を制約する新たな研究手法の開発を目指す。