Project/Area Number |
23K17715
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 18:Mechanics of materials, production engineering, design engineering, and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松隈 啓 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90728370)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 光周波数コム / 光計測 / レーザー |
Outline of Research at the Start |
量子物性,量子コンピューティング,材料の変形・破壊プロセスなどの科学領域に対して,ナノメートルを下回る変位量を捉える手段は新たな価値創造のポテンシャルを秘めている.一方で,精密測定機器として,エンコーダなどのいわゆる位置決め装置,静電容量センサなどの変位測定器,走査型プローブ顕微鏡などが挙げられるが,分解能の欠如や測定の遅さ,簡単に測定対象に組み込めないことが多いなど課題が多い.そこで本提案手法でループ光学系と名付けた手法を組み込むことで,10 pmクラス(約原子1個分)の測定分解能で高速・簡便な測定を可能にする新しい光干渉計を提案し,原理実証実験を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
量子物性,量子コンピューティング,材料の変形・破壊プロセスなどの科学領域に対して,ナノメートルを下回る変位量を捉える手段は新たな価値創造のポテンシャルを秘めている.一方で,精密測定機器として,エンコーダなどのいわゆる位置決め装置,静電容量センサなどの変位測定器,走査型プローブ顕微鏡などが挙げられるが,分解能の欠如や測定の遅さ,簡単に測定対象に組み込めないことが多いなど課題が多い.そこで本提案手法でループ光学系と名付けた手法を組み込むことで,10 pmクラス(約原子1個分)の測定分解能で高速・簡便な測定を可能にする新しい光干渉計を提案し,原理実証実験を行うことを本研究課題の目的としている. 本研究課題遂行の初年度である2023年度は,主として当研究課題の基盤技術である,光周波数コムの構築および,周波数制御に関する実験を行った.まず,本研究で必要となる特性について,種々の条件を計算・決定した.この条件に基づいて,光周波数コム用の共振器を構築した.次に光周波数制御のための測定器構築と実際の測定を行った.フォトダイオードと周波数カウンタを用いた繰り返し周波数測定,およびf-2f干渉計を用いたキャリアエンベロープオフセット周波数測定を行い,それぞれがmHzオーダーで制御できていることを確認した.以上から,初期に目標としていた2023年度達成目標をすべての項目について,終わらせることができている.さらに,研究開始時には2024年度以降に行う予定としていた本研究課題の要であるループ光学系について,信号の計算や設計などを行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に設定した年度内目標をすべて達成したため.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,本研究の完成に向け,ループ光学系構築および,それを用いた計測に焦点を当てて研究を行う予定である.すでに行った予備実験をもとにした計算によると,現状のシステムでは必要となる光量に足りない可能性もある.その場合には,光増幅器を加えるなどで対応が必要になると考えられる.また,2023年度に終了した基盤研究(B)課題「同時フィルタリングデュアル光コム非線形分光法によるトレーサブルな超精密角度計測」で用いたデュアルコム分光装置で得た知見も生かしながら場合によっては,デュアルコム分光装置の導入も視野に入れた応用研究への展開も考えていく予定である.
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