Project/Area Number |
23K17741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 20:Mechanical dynamics, robotics, and related fields
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
大槻 真嗣 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (50348827)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | かさ密度 / 月惑星探査 / 粉粒体 / 非接触計測 / テラメカニクス / 惑星探査 / ロボット |
Outline of Research at the Start |
惑星探査機の開発では,現地へ行って,触れて初めてわかる表層の機械的特性を筆頭に,未知のパラメタを踏まえた設計や品質保証が必須であり,それが多くのリソースを要するために高頻度な月惑星探査の実現の障壁となっている.そこで,本研究では事前のリモートセンシング等非接触の観測データに基づいて,天体表層の機械的特性の予測精度を向上させる現実的な手段を獲得することを目的とする.具体的に,天体表層の局所的な熱特性の違いによりできる温度分布に着目し,表層を覆うレゴリスで作られる地盤の機械的特性要因と定常温度/温度変化との相関を実験的に探る.
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Outline of Annual Research Achievements |
月惑星探査機の開発では,現地へ行って,触れて初めてわかる表層の機械的特性を筆頭に,未知のパラメタを踏まえた設計や品質保証が必須であり,それが多くのリソースを要するために高頻度な月惑星探査の実現の障壁となっている.そこで,本研究では事前のリモートセンシング等非接触の観測データに基づいて,天体表層の機械的特性の予測精度を向上させる現実的な手段を獲得することを目的とする.天体表層を構成する柔軟地盤の機械的特性は,構成砂粒子の形状,真密度,かさ密度や重力環境がその特性要因となる.まず,本研究ではそれらの要因と特定の熱環境下での局所的な熱特性や温度差との相関を探る計画である.当該年度では,かさ密度をフィールドでその場計測する方法を調査し,候補の中から有力な機器メーカとコンタクトを取り候補案を絞ることができた.来年度以降,その調達とそれを用いた要素試験を実施する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた業務が延期し,当該研究以外の業務負荷状況が変わってしまったため. 初年度,単一要素での評価を次で実施する予定であった.1.砂を複数種(ゴツゴツしたレゴリスと球形状に近い硅砂の粒径違い)を用意し,任意のかさ密度を持った地盤を断熱容器内に形作る.2.ツール(平板貫入試験装置)を用いて地盤の機械的特性(ここでは,Scaling Factor(SF))を繰り返し計測し,任意の砂種におけるかさ密度と反力の相関を得る.3.任意のかさ密度と砂種を持った地盤をヒータにより任意の条件で温め,遠赤外線カメラにより表層の温度ならびにその変化(熱特性)を観測する.4.砂種および相対密度を最小,最大の範囲内で数点変更し,熱特性を取得する.5.上記4を異なる熱環境条件で行い,地盤の機械的特性要因と熱特性の相関を確認する.2年目以降は,平坦地盤における二次元分布の評価を予定しており,次の予定であった.1. かさ密度に分布のある人工的な平坦地盤を作り,各点でSFを計測する.2. 任意の熱環境条件で二次元の温度分布 (相対的な温度差)を計測しSFと相関を取る.3. 地盤づくりと熱環境条件の変更を繰り返し,単一要素の結果との比較評価する.そして,3年目は可能であれば発展項目の実施にあたるため,1,2年目の作業の遅れについては3年間の研究計画では許容できる計画となっている.
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Strategy for Future Research Activity |
当初懸念していた,かさ密度の計測を容易に解決できる手段を得ることができたため,当初の全体計画内で研究を終えることができると考えている.初年度,単一要素での評価を次で実施する予定であった.1.砂を複数種(ゴツゴツしたレゴリスと球形状に近い硅砂の粒径違い)を用意し,任意のかさ密度を持った地盤を断熱容器内に形作る.2.ツール(平板貫入試験装置)を用いて地盤の機械的特性(ここでは,Scaling Factor(SF))を繰り返し計測し,任意の砂種におけるかさ密度と反力の相関を得る.3.任意のかさ密度と砂種を持った地盤をヒータにより任意の条件で温め,遠赤外線カメラにより表層の温度ならびにその変化(熱特性)を観測する.4.砂種および相対密度を最小,最大の範囲内で数点変更し,熱特性を取得する.5.上記4を異なる熱環境条件で行い,地盤の機械的特性要因と熱特性の相関を確認する.2年目以降は,平坦地盤における二次元分布の評価を予定しており,次の予定であった.1. かさ密度に分布のある人工的な平坦地盤を作り,各点でSFを計測する.2. 任意の熱環境条件で二次元の温度分布 (相対的な温度差)を計測しSFと相関を取る.3. 地盤づくりと熱環境条件の変更を繰り返し,単一要素の結果との比較評価する.これらの計画の中で根幹をなす,かさ密度計測に有効な手段を初年度の調査で認識することができたため,研究は今後加速すると考えられる.
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