Project/Area Number |
23K17770
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 22:Civil engineering and related fields
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
松本 光春 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (70434305)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | ロボット / ロボットスキン / 植物 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題の実現にあたり、まずはロボットスキンとしての植物の利用可能性や過酷状況下における植物の物理・化学特性について調査する. 植物は自身が切断,破壊されても傷害を受けた組織が再生・癒合し,機能が回復する高い自己治癒能力を有している. 本研究では植物のもつこのような特性を最大限生かせるよう、ロボットスキンとしての機能の実現にあたって必要となる,生育環境となるスキンの材料と組み込む植物の組み合わせ最適化,植物の成長制御に関する機構,スキンの物理特性等を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では非電気駆動ロボット開発に不可欠であるロボット外装に着目し、作業困難領域での長期的作業と出口戦略の実現に向けた外装の材料設計に焦点を当て,生分解性材料により構成された植物内包型ロボットスキンの実現をその目標として定め、(1)生分解性材料で構成されたスキン内部に生きた植物を内包し,(2)植物の持つ自己治癒能力により破壊された外膜を自律的に修復する植物内包型ロボットスキンの実現可能性を明らかにする.ことを目的としている。 初年度である2023年度は特にスキンに利用可能な植物の選定の為の複数の実験を行った。実験ではアブラナ科のカイワレダイコン、同じくアブラナ科のブロッコリースプラウト、そしてマメ科の豆苗を選択し、それぞれの成長速度や圧縮応力を測定した。 育成にあたっては培地として約9cm×9cm×5cmのスポンジを用い、スポンジがしっかりと収まる容器に9cm×9cmの面を上に向けて入れた。どの植物についても、3週間程度で十分な生育が確認された。圧縮応力については、植物が生えている面を上に向けた縦置きの状態、横置きの状態、植物の茎をスポンジ表面で切り取り、根のみとした状態、植物が生えている状態でスポンジ表面まで植物のみの圧縮を行う状態の4通りについて実験を行った。例えば縦置きの場合の平均最大点圧縮応力は、対照群が13.13N、カイワレダイコンが15.14N、ブロッコリースプラウトが14.16N、豆苗が55.68Nとなり、試した中では豆苗が圧縮応力の面で優れていることを確認した。これらの成果は国際会議にて投稿し、論文として採択されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
植物によるロボットスキンの実現可能性について利用可能な植物の選定を行った。また、選定にあたり、実際に植物を生育し、それぞれの成長速度や圧縮応力を確認した。その結果、植物による圧縮応力の向上とロボットスキンとしての利用可能性を確認した。 これらの実験の結果、植物によるロボットの実現可能性について一定の確認ができたほか、その成果についても国際会議にて公表できており、初年度の進展としておおむね順調であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は植物の成長速度や圧縮応力について測定し候補の選定ができたが、より利用可能性の高い植物について引き続き調査を進めていく。また、植物による強度の増強についてはその可能性を確認できたことから、植物による自己修復や形状変形の可能性などについて検討していきたいと考えている。
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