Project/Area Number |
23K17771
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 22:Civil engineering and related fields
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
京川 裕之 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60799865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 豪 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (10733107)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 酸化 / 黄鉄鉱 / オゾン / 珪藻泥岩 / 酸性硫酸塩土壌 / 風化 / マルチフィジックス解析 |
Outline of Research at the Start |
世界中に広く分布する黄鉄鉱を含む酸性硫酸塩土壌は,有機酸などにより黄鉄鉱が酸化されることで硫酸が発生し,土木工学的諸問題の素因となる.しかしながら,黄鉄鉱の酸化は実地盤中で数十年と長い年月を要するため,酸性硫酸塩土壌の酸化・風化をタイムスケールから議論した研究はこれまでにない. 本研究では,強い酸化性,低い環境負荷,取り扱いの容易さから,鉱物製錬で近年利用されているオゾン酸化技術を用いて,地盤材料の酸化ならびに化学的風化作用を再現,期間短縮する手法を提案する.そして,地盤の酸化および風化現象を予測するマルチフィジックス解析技術を開発し,地盤環境および土木構造物の維持管理に資する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,自然環境において長期間を要して生じる地盤の酸化現象を酸化力のあるオゾンによって短期間で再現する手法を開発する. まずは基本的な酸化挙動を整理するため,過酸化水素濃度,鉄イオン濃度,空気供給の有無,試験時間をパラメータにして,黄鉄鉱を含む珪藻泥岩を対象に網羅的に酸化実験を実施した.その結果より,初期の酸化には過酸化水素などの酸化剤が有効に作用し,その後の酸化反応は黄鉄鉱の初期酸化により自動的に進行していることが分かった.また,空気を供給することにより,酸化速度の向上に加え,実地盤で酸化された泥岩にも確認される二次鉱物(ジャロサイト)の生成が確認された.オゾンを用いた酸化についても,年度後半に開始しており,黄鉄鉱の酸化に有効であることを確認している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化に関する基本的なことは確認できており,オゾンを用いた検討でも活用できる.
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Strategy for Future Research Activity |
オゾンを用いた酸化検討を進めていく.粉末試料を用いて,オゾンへの暴露時間と酸化程度の関係を調べる.酸化程度の評価は,pHとXRDによる鉱物分析で行う.また,力学試験に用いるようなブロック供試体の酸化可能性についても,オゾンガスの透過,オゾン水への浸漬などから検証する.ブロックサンプルの酸化程度については,水銀圧入による間隙構造の変化などから確認する. 解析についても,地球科学解析と地下水の物質輸送解析を想定しており,実験と並行して,プログラム開発にも着手する予定である.
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