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力学系理論で紐解くn体問題としての粒状体の流れ~定常状態からの分岐に着目して~

Research Project

Project/Area Number 23K17774
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Medium-sized Section 22:Civil engineering and related fields
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

岩井 裕正  京都大学, 工学研究科, 准教授 (80756908)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 内藤 直人  豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10816200)
Project Period (FY) 2023-06-30 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Keywords粒状体流れ / 力学系理論 / 個別要素法 / 定常状態 / Micro-polar fluid / 分岐現象 / 初期値鋭敏性 / 個別要素法解析
Outline of Research at the Start

本研究が見据える最終的な目標は,斜面を流下する落石や土石流などの“粒状体流れ”の 運動に支配的な影響因子を明らかにすることで,「なぜ落石や土石流が人命を脅かすまでに加速し大規模化するのか?」という問いに答えることである。
粒状体流れをn個の土粒子から成る集合体の流れとして扱い,力学系理論を駆使した理論解析により流れの分岐に支配的な因子を理論解析によって絞り込む。併せて,個別要素法を用いた数値実験により,粒状体流れの初期値鋭敏性に関する数値実験を実施する。
粒状体流れの支配方程式そのものが持つ解軌道の振舞いを調べることで,粒状体流れの分岐現象を支配するパラメータの抽出に挑む。

Outline of Annual Research Achievements

2023年度は,個別要素法解析(DEM)による粒状体の定常流の再現に努めた。加えて,DEM数値解析の結果の分析を行い,粒状体の定常流れを連続体として扱う場合の支配方程式に関する考察を進めた。
まず,DEMによる粒状体の定常流の再現解析では,解析領域に周期境界を導入することで,粒状体流れが定常状態に達したことを担保できるまで十分に長い解析時間と流動距離を確保することができた。このDEM解析の結果,斜面を流下する粒状体の速度分布,回転速度分布,密度分布についての情報を得た。また,粒状体の初期速度の有無によって定常流に発展するかどうかの分岐現象が発生していることが観察された。
次に粒状体流れを連続体として扱う際の理論については,極性流体理論(MPF: Micro-Polar Fluid)に着目をした定式化を進めた。粒状体流れのような巨視的には流体のように振る舞う場合においても,微視的にみれば構成要素自体の回転や変形を許す流体に対してこのMPFが展開されてきており,粉粒体に対する連続体理論に適用された例もある。先のDEM解析の結果,粒状体流れの流下方向の速度と回転速度の間に明確な相関がないことが明らかとなり,速度と回転を独立変数として扱うことを考慮した場合,MPFが適用できるのではと考えた。現在はDEM解析結果とMPFを用いた連続体流れの結果を比較検討すべく,定式化を進めているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り,個別要素法解析を用いた粒状体の定常流に関する数値実験を進めることができた。特に,粒状体流れの分岐現象を解析するうえで,定常状態を数値実験で再現できたことは今後の考察や理論展開に大いに役立つ。また粒状体流れの速度,回転速度,密度の分布を得たことで,MPFの適用可能性を探るに至った。粒状体を離散的に扱う個別要素法と連続体として扱うMPFの両面から挙動を考察することで,流れの分岐現象をより多面的に分析できるようになると考えている。

Strategy for Future Research Activity

DEM数値解析を用いて,粒状体流れの分岐現象と初期値鋭敏性に関する数値実験を継続的に行う。現在はある程度理想化された粒子寸法や解析領域を用いて数値実験を進めているが,実際の土石流において流動化する粒子サイズや諸元を用いて解析を進める。特に,粒状体の初期間隙比,堆積構造,流れの初期速度等に着目し,初期値鋭敏性に強い影響を持つ因子の絞り込みを行う。
同時にMPFに基づいた粒状体流れの定式化を完了させる。粒状体を離散的に扱うDEMと連続体として扱うMPFの両面から数値解析を行い,両者の結果を比較することで,マクロな連続体としての流れに支配的な因子を,ミクロな力学的な情報から見出すことに挑戦する。さらに,粒状体流れを,n個の粒子の集合体として運動方程式を定式化する。ここでは特に流れの定常状態,つまり,速度の時間変化が0の状態からの分岐に着目する。定常状態から速度が増加し粒状体の全体変位が発散するような解を持つのか,あるいは速度が減少し速度が0に収束するような解を持つのかを線形・非線形安定解析により明らかにする。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-07-04   Modified: 2024-12-25  

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