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データ駆動科学援用第一原理計算による複合リン酸カルシウムの構造・機能設計

Research Project

Project/Area Number 23K17831
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Medium-sized Section 26:Materials engineering and related fields
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

松永 克志  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20334310)

Project Period (FY) 2023-06-30 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Keywords電子状態計算 / バイオセラミックス / 界面
Outline of Research at the Start

高齢社会を迎えた我が国においては、高性能な生体材料の開発に大きな期待が寄せられている。そのためには、生体材料特性に関わる現象を原子・分子レベルで理解し、生体材料を設計することが望ましい。しかしそのような取り組みはほとんど行われてことなった。本研究では、有機分子を取り込んだリン酸カルシウムの構造と機能を、高度な計算科学を駆使して解明する。従来の材料開発手法とは異なる、生体材料研究における大きな変革のきっかけとしたい。

Outline of Annual Research Achievements

生体骨や歯のエナメル質等は無機/有機の複合材料であり、リン酸カルシウム結晶と有機分子の界面構造や両者の間で生じる相互作用の解明が、生体材料設計の重要指針となる。リン酸カルシウムと有機分子との複合材料として期待されている生体材料の一つが、有機分子により修飾されたリン酸八カルシウム(OCP)である。このOCP結晶に特有の物性として、様々な有機分子を結晶内に取り込むことが可能であり、有機分子に対する選択性も報告されてきた。しかしその分子修飾選択性の起源はおろか、具体的な結晶中の原子配列さえ未解明である。そこで本研究では、有機分子として鎖状ジカルボン酸イオン分子であるマロン酸を対象とし、これを含有するOCP結晶の最安定構造を、第一原理計算とデータ駆動科学的手法を用いて検討した。これまでの研究では、データ駆動科学的手法として、ベイズ最適化および粒子群最適化の2つの手法を採用し、両手法による計算結果の相互比較から、計算結果の妥当性を評価した。さらに、実際のOCP結晶のジカルボン酸分子を含む層には、水分子も含まれる可能性があるため、陰溶媒モデルの適用も検討した。その結果、両最適化手法とも同等な計算結果となり、計算結果に対するデータ駆動科学的手法の依存性は見られなかった。また、陰溶媒モデルを適用しない場合、実験格子定数を大きく過小評価する結果となった。そこで陰溶媒モデルを適用して同様な計算を実施した結果、得られた格子定数は実験報告と良く一致しており、本研究手法の妥当性を確認することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、第一原理計算とデータ駆動科学的手法を用い、ジカルボン酸を水和層に導入したOCP結晶の電子・原子レベル構造の解明を目的としてきた。これまでの研究では、鎖状ジカルボン酸イオン分子として分子量の最も小さいマロン酸を対象とし、OCP結晶の水和層に挿入したときの最安定構造を探索した。データ駆動科学的手法として、ベイズ最適化および粒子群最適化の2つの手法を採用し、両手法による計算結果の相互比較から、計算結果の妥当性を評価した。さらに、実際のOCP結晶のジカルボン酸分子を含む層には、水分子も含まれる可能性があるため、陰溶媒モデルの適用も検討した。その結果、両最適化手法とも同等な計算結果となり、計算結果に対するデータ駆動科学的手法の依存性は見られなかった。また今回得られた格子定数は実験報告と良く一致しており、本研究手法の妥当性を確認することができたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

今後、データ駆動科学的手法については粒子群最適化手法を採用し、マロン酸より大きな分子量の鎖状ジカルボン酸イオン分子のOCP結晶への挿入を検討する。また、イオン修飾の熱力学的安定性評価方法についても検討を行う。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] DFT 計算による有機分子複合リン酸カルシウム結晶の最安定構造探索2023

    • Author(s)
      須﨑成央, 横井達矢, 小椋優, 松永克志
    • Organizer
      日本金属学会 2023年秋期(第173回)講演大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-07-04   Modified: 2024-12-25  

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