Project/Area Number |
23K17865
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 28:Nano/micro science and related fields
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
牧浦 理恵 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30457436)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | ナノシート / ナノ材料 / 表面・界面 / 多孔性材料 / metal-organic framework / MOF / 導電性 / 電子物性 / 界面 / 配位高分子 / センサ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、細孔への分子吸着により電子状態が段階的・可逆的に変化する多孔性ナノシートを開発する。このようなナノシートにおいては、サイズの定まった細孔がガス・生体分子やイオンなどを認識し、逐次段階的に電子状態が変化する。そのため、電気伝導性やスピン物性を評価することにより、存在する分子の種類・量を精密に把握でき、高選択・高感度極薄センサデバイスとしての利用が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、細孔への分子吸着により電子状態が段階的・可逆的に変化する多孔性ナノシートを開発する。このようなナノシートにおいては、サイズの定まった細孔がガス・生体分子やイオンなどを認識し、逐次段階的に電子状態が変化する。そのため、電気伝導性やスピン物性を評価することにより、存在する分子の種類・量を精密に把握でき、高選択・高感度極薄センサデバイスとしての利用が期待される。 本研究においては、有機配位子と金属イオンから構成され、物質としての多様性および機能性に優れる配位高分子のナノシートを研究対象としている。とりわけ、トリフェニレン誘導体の一種2,3,6,7,10,11-ヘキサイミノトリフェニレン(HITP)とニッケル二価イオンで構成される配位高分子Ni3(HITP)2の高い電気伝導性に着目した。以降、研究対象とするNi3(HITP)2のナノシートをHITP-Ni-NSと称する。HITP-Ni-NSの合成に際し、気液界面における二次元特異反応場に着眼点を置き、界面反応を用いた手法におけるHITP-Ni-NSの形成過程の解明、合成条件がHITP-Ni-NSの結晶性、配向、サイズなどの形態に与える影響と電気伝導性との相関に関して、実験的評価に基づき、以下の知見を得た。 気液界面反応を利用することで、一軸配向した HITP-Ni-NSの合成に成功した。電気伝導度評価に行った結果、最大導電率0.6 S/cmを示し、トリフェニレン誘導体から成る膜厚100 nm以下の配位高分子ナノシートの中で最も高い値であった。この結果より、配向制御が電気伝導性の向上に寄与することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、多孔性ナノシートを合成し、構造解析、電気的特性評価を行い、ナノシートの形態と電気特性に関する相関の知見を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
候補とする分子が目的とするナノシートを形成するかの予備判断として、同じ構成要素を用いてバルク結晶を合成し構造を調べる。バルク結晶が層状構造を有する場合には、気液界面においてナノシートを形成する可能性が高い。バルク結晶は水熱合成法、再結晶法、溶液拡散法を用いて行う。既設のインピーダンス測定装置により得られた結晶の電気的特性を調べる。
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