Neutron Irradiation Protocol for BNCT to Realize Deep-seated Cancer Treatment
Project/Area Number |
23K17895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 31:Nuclear engineering, earth resources engineering, energy engineering, and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村田 勲 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30273600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉置 真悟 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10823396)
日下 祐江 大阪大学, 大学院工学研究科, 技術職員 (30781314)
佐藤 文信 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (40332746)
加藤 逸郎 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (60314390)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | BNCT / 深部照射 / 多門照射 / Current/Flux比 / 照射プロトコル |
Outline of Research at the Start |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、高いがん治療効果を有するが、深部に存在するがんの治療ができない。本研究では「熱外中性子」というBNCTに使用する特殊な中性子の人体内の輸送を3つの物理指標に分割し、検討を加えることで、総合的性能として深部照射の実現を目指す。具体的には以下について検討する。 (1)複数の方向から照射する多門照射の実現 (2)中性子エネルギースペクトルの最適化 (3)中性子の入射方向の指標となるCurrent/Flux比の向上 これらの物理的挙動を調べ、深部の線量を表層付近の正常細胞の被ばく量を増やさないように増やすことができるかどうか検討し、深部治療の中性子照射プロトコルを提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
BNCTは、腫瘍細胞に予めホウ素を蓄積させておき、中性子を照射することで10B(n,α)7Li反応を誘起し、生成するα線と7Li粒子により腫瘍細胞を破壊する治療法である。α粒子と7Li粒子の飛程が細胞の大きさ程度であるため、腫瘍細胞にのみホウ素が蓄積されていたら、その腫瘍細胞のみを死滅させ、隣の正常細胞を傷つけない。BNCTは非常に効き目が高い治療法であるが、ほぼ唯一の欠点は、深部の治療ができないことである。これは、中性子が深部に届かないためであり、その深さは、最も良く効く深さが2~3㎝で、6~7㎝深さが治療の限界であることが知られている。つまり、多くの医師が最も治療したいと考える、難治性深部がん(すい臓がんや肝臓がん)が適用でない状況である。このような深部(10㎝あるいはそれを超える深さ)に位置する腫瘍を治療できた時、BNCTは、最も治療効果の高いがん治療法に成り得る。本研究では、BNCTによる深部治療の方法(工学的アプローチ)について検討し、がん治療の未来に資することを目的とする。 昨年度は、特に物理的な特性値である、中性子エネルギー、ビーム半径、カレントフラックス比について着目し、頭部ファントムをモデル化した上で、MCNPにより輸送計算を行い、線量の評価を行った。頭部の全ての場所の正常細胞線量と腫瘍細胞線量を計算で求め、比較を行った。その結果、ビーム半径は、大きい方が線量が増える(しかし、正常も腫瘍細胞も増えてしまう)、カレントフラックス比は大きいほど腫瘍細胞線量が増える、そして、エネルギーについては、10eV付近が最も良いこと、が分かった。また、同時にこの計算結果が正しいかどうかを検証する実験を今年度実施する予定になっており、ファントムの設計を昨年度実施予定であったが、線量計算の解析に手間取ったため、設計のみを実施し、実際の実験準備と実験は今年度に持ち越しとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
頭部ファントム内の線量計算結果を図示するシステムの構築に手間取ったが、線量計算自体は全て終了したため、計算結果の評価を行うことはできた。この後、このシステムの検証実験を行うが、それについての検討を進めている段階で昨年度は終了した。具体的には、昨年度、実験準備として、ファントムの設計と製作を行う予定であったが、解析に時間を要したため、設計までとなった。実際の製作と実験は今年度行う予定。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究により、おおむね大きな傾向は分かってきたため、具体的な照射プロトコルについて、多門照射を含めて検討を進めて行く。特に今年度は、昨年度構築した頭部ファントムの線量解析システムが本当に正しい数値を出しているのかを実験的に検証する。そのためにまずは、何の物理量を実験で計測するかを決める必要がある。線量解析システムでは、中性子とγ線についてGy-Eqの単位で出てくるが、それを直接実験で計測して比較することは困難である。間接的に別の物理量を計測し、その結果を比較することによって間接的に検証するしかない。そのために、まず、中性子については、金箔とCdで覆った金箔の放射能を計測する。また、ガンマ線については、ガラス線量計を用いる。特にファントム内部では、ほぼ熱中性子となるため、Cdで中性子を除去できることから、ガンマ線を特定して計測することが可能になると予想している。これらの実験をまずは数値実験で結果を確認する作業を行う。その後、実際に実験のための準備を進める。これは、ファントムの製作から行う。ファントムはアクリル樹脂を用いて製作することとしている。その内部に検出器を設置できる場所を作り、そこに検出器を装荷する。実験については、今のところ、名古屋大学にあるBNCT装置を用いることとしている。現在は、名古屋大学のBNCTシステムで実験した場合にどのような結果になるかのシミュレーション計算を進めているところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)