Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
本研究では、スピントロニクスの化学への本格的な応用を視野に、光触媒の動作原理を利用した磁性制御に挑戦する。光触媒材料が示す強力な還元機能を利用して、酸化された磁石を還元しその磁力を蘇らせることを行う。代表的な光触媒である二酸化チタン上に作製した白金/コバルト積層薄膜の磁性を、紫外光の照射により光化学的に制御する。これにより、従来の電気化学的手法とは異なる、光化学的手法に基づく新しい磁気制御が可能となる。本研究では化学の分野で発展してきた現象をスピントロニクスに取り入れるだけでなく、触媒反応の解明にスピントロニクスが活躍する未来を切り開くという、研究の方向性を大きく転換させる可能性を有している。