Project/Area Number |
23K17935
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 34:Inorganic/coordination chemistry, analytical chemistry, and related fields
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐々木 章 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (30580162)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 相関解析 / 吸光度 |
Outline of Research at the Start |
”Light-extinction correlation spectroscopy”という概念を新たに提唱し、その理論的、実験的な体系を構築する。レーザーを対物レンズで回折限界付近まで集光させ、その波長に吸収をもつ物質(核酸、タンパク質、ナノ粒子など) の水溶液に照射する。吸収体の存在によるレーザー光の減衰(extinction)を時間的に検出して溶液に含まれる物質のモル濃度(数ベースの情報)を検量線、分子量の同定なしで直接絶対定量するシステム開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、従来の吸光度測定を革新し、溶液中の分子の濃度(モル濃度)を無染色で絶対定量可能な新規基盤技術を創成することを大目標に、新規の”Light-extinction correlation spectroscopy”技術のプロトタイプ装置の構築と原理実証、並びに吸収を基礎とした1分子での実験的理論体系の構築を目的としている。その目標達成のために、2023年度には原理実証に適した試料の選定と、LeCS測定装置のプロトタイプに必要な要件の抽出、検出機に求められる仕様の明確化と選定など、必要な要素技術の検討をそれぞれ進めた。成果として、試料として使用する着色ビーズの選定を完了し、本研究のPoCに活用可能と考えられるものを入手した。計測システムとしては、プロトタイプ機の光学系をデザインし、初期プロトタイプの全体設計を完了した。その上で、光学系の中で入射光を導入する部分についての構築を先んじて完了し、その光学系を利用することで蛍光測定やラマン分光測定の実施が可能であることを確認した。これにより、入射光部分の設計構築が正しく行われていることと、将来的に吸収と蛍光を同時に評価して数値の妥当性を評価することが可能になると考えられる。今後は、光学システム全体を構築すると同時に、取得データの取り扱い方法の検討、シグナル解析の手法の開発を実施し、PoC試料の実測定を通じた原理実証を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初想定していたプロトタイプ機の構築について、設計を進めていると同時に、当初の計画で考えていた検出機の仕様について、メーカーのエンジニアと議論することで方針転換し最適な製品を選定することができた。プロトタイプの全体設計が順調に推移していることから研究が概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
吸収を用いた相関解析装置のプロトタイプ構築とその原理証明を加速するため、所属機関内での連携を進めるとともに、研究補助員の雇用等を通じて研究を加速させる。計測値の妥当性を担保するための参照試料の設定など、技術の錬成度を上げる取り組みを合わせて重視する。
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