Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
ホウ素(ホウ酸)にはin vitroでヒストン脱アセチル化酵素の阻害活性があり、植物組織においては、毒性レベルの過剰量のホウ素にヒストンアセチル化の亢進作用があることが見出されている。しかし、ホウ素によるヒストンアセチル化作用が植物の正常な生育において何らかの役割を持つのかは不明である。申請者は、植物の根組織におけるホウ素の分布とヒストンアセチル化レベルの類似性に着目し、ホウ素が各組織に適切な遺伝子発現制御をもたらすクロマチンプラットフォームの構築に寄与するとの仮説を立てた。本研究では、この仮説の検証を通じて、ホウ素の新たな生理機能の提唱に挑戦する。