Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
本研究の最大の挑戦は,菌類が物理振動を検出できるか,そして迅速且つ可塑的な生理応答により防御を可能にできるのか,を実証することにある。培養シイタケ菌糸や継代飼育が可能なキノコバエ類及びその天敵寄生バチを用いたシンプルな実験系を提案し,シイタケ菌がキノコバエの幼虫の摂食に伴う振動(咀嚼振動)により食害を検出し防御応答を示す可能性を検証する。菌類の情報利用様式の解明により,多様な生物間の情報共有による群集や生態系全体の構築プロセスやメカニズムの理解を目指す。また振動が引き起こす菌類の可塑的応答を利用した全く新しいキノコ栽培管理技術の開発にも寄与できる。