Project/Area Number |
23K18084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 42:Veterinary medical science, animal science, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
前澤 創 東京理科大学, 創域理工学部生命生物科学科, 准教授 (90548174)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 配偶子形成 / エピゲノム / 生殖科学 / エピゲノム編集 / 分化誘導 / クロマチン / 減数分裂 |
Outline of Research at the Start |
最近の研究から、配偶子形成の進行に重要なエピゲノムの制御機構についての知見が蓄積している。また、エピゲノム編集技術の発展により、ゲノムの特定の領域に対する人為的なエピゲノム制御が可能になりつつある。本研究では、哺乳類精子形成期の進行に重要なエピゲノム変動領域を標的に、ハイブリッドエピゲノム編集法を用いて人為的にエピゲノムを書き換えることにより、多能性幹細胞や精子幹細胞から精子を創出するための生体外精子形成技術の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、エピゲノム編集技術を用いて胚性幹細胞や精原細胞から、精母細胞や精子細胞への分化誘導法の確立を目指している。哺乳類の精子形成期では、精原細胞の分化開始期、減数分裂期、および半数体期においてエピゲノムやクロマチン構造が大きく変化することで、分化段階特異的な遺伝子発現が制御されている。エピゲノムやクロマチン構造が変化するゲノム領域には特徴的なDNA配列モチーフが検出されるため、それらのゲノム領域を標的にエピゲノム編集を行うこととした。 本年度は、第一に、マウス精巣を用いたscATAC-seqデータ解析からエピゲノム編集の標的領域の選定を行った。scATAC-seqデータ解析により、精子形成過程で特異的に変動するゲノム領域を同定し、さらに、特徴的なDNA配列を有する領域やエピゲノム変化が生じている領域を絞り込んだ。それらの領域に結合することが推測された転写因子の中には、精子形成での機能が未知の転写因子が存在していた。そこでdual-luciferase assayを用いて転写活性化能を検証した結果、精子形成関連遺伝子群の発現上昇に機能することが示されたため、エピゲノム編集領域の候補領域の1つとして利用した。 第二に、培養細胞を用いたレポーターアッセイにより、活性化型および抑制型のエピゲノム編集の実験系を確立した。赤色蛍光タンパク質をレポーターとした活性化型エピゲノム編集系、および緑色蛍光タンパク質をレポーターとした抑制型エピゲノム編集系を構築し、それらを同時に機能させる条件検討を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、エピゲノム編集の領域の選定およびレポーターアッセイによる効率測定の他に、内在性の遺伝子群を標的としてエピゲノム編集の効果を評価する予定であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、内在性の遺伝子群を標的としたエピゲノム編集を実施し、遺伝子発現の変化をRNA-seq法を用いて経時的に解析する。また、遺伝子発現変動のみられた段階におけるエピゲノムやクロマチンアクセシビリティの変化を、CUT&Tag法やATAC-seq法を用いて同定する。想定外の変化が生じた場合や十分な遺伝子発現変動がみられなかった場合には、エピゲノム制御因子に対する阻害剤添加との併用を検討する。さらに、胚性幹細胞や精原細胞に対してエピゲノム編集を行い、精子形成過程における分化誘導能を遺伝子発現変化や染色体形態変化を指標に評価する。
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