Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
インフルエンザウイルスは、その表面抗原タンパク質の多数の「可変座位」を急速に進化させることで劇的に進化してきた。このような急速で複雑な進化を予測するために、「ある変異株が流行すると、宿主集団免疫の変化により、それに近いウイルス変異株が広がりにくくなる」ことと、「突然変異でランダムに作られる新しい抗原タイプは、現在の流行タイプに近い」という2つの特徴を取り入れた、確率的なウイルス抗原性進化モデルを提唱する。モデルの解析により、長年の課題であったインフルエンザウイルスの進化予測の困難を解消し、ウイルス進化の軌跡や系統樹分岐の特徴と、その背景に潜むメカニズムを解明する。