ヒトとマウスのシナプス誘導因子の動作原理の違いから紐解くヒトの脳機能進化
Project/Area Number |
23K18151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 45:Biology at organismal to population levels and anthropology, and related fields
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
吉田 知之 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (90372367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 宏謙 富山大学, 医学部, 技術専門職員 (00377342)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | マイクロエクソン / シナプス誘導タンパク質 / スプライシング / シナプスオーガナイザー / ヒト脳 |
Outline of Research at the Start |
ヒト脳機能の特徴は経験や見聞に基づいて柔軟に環境適応できることであり、この性質は神経活動に依存したシナプスの可塑性・再編によって担われると考えられている。シナプス誘導因子PTPRDはマイクロエクソンの神経活動依存的な選択的スプライシング制御を介してシナプスの再編を担っている。本研究ではヒトとマウスの間のPTPRD遺伝子のマイクロエクソンの神経活動依存的スプライシング制御様式の違いを抽出し、この違いを生み出す制御エレメントを同定する。さらに、ヒトPTPRDに特徴的な神経活動依存的スプライシング制御エレメントをマウスゲノムに組込むことで、マウス脳機能のヒト化が起こるか否かを実験的に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、哺乳類の神経細胞において選択的に利用される3ー27ヌクレオチドの極めて短いエクソン(マイクロエクソン)の存在が明らかになり、脳神経機能に多様性を生む新たなメカニズムとして注目されている。また、自閉スペクトラム症や統合失調症の患者の脳において、マイクロエクソンの選択調節の異常が認められることから、ヒト特有の高次脳機能の発達にマイクロエクソンのスプライシング調節が重要な役割を担うことが示唆されている。本研究はシナプスの分化誘導を担う細胞接着タンパク質遺伝子の持つマイクロエクソンのスプライシング調節様式がヒトとマウスの間で異なることに着目して、この違いがヒトの脳機能の高度化に寄与したのか否かを検証することを目的としている。昨年度までに、この遺伝子のマイクロエクソンのスプライシングが遺伝的なプログラムによってマウス脳内で時空間的に厳密な制御を受けること、さらに神経活動のパターンによっても多様な調節を受けることを明らかにした。マイクロエクソン近傍のイントロンの系統的な欠損実験によって、これらの調節に関わるエレメントを探索したところ、神経活動依存的な調節エレメントと神経活動非依存的な調節エレメントが別個に存在することが明らかになった。現在、ゲノム編集技術を用いて、それぞれの調節エレメントを欠失したマウス系統を作出し、行動バッテリー試験に供することで、マイクロエクソンのスプライシング調節が各種脳機能に与える影響を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトとマウスの間でシナプス誘導タンパク質遺伝子のマイクロエクソンのスプライシング調節の違いを生み出す調節エレメントを見出しており、当初の予定通りに順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに見出したシナプス誘導遺伝子マイクロエクソンのスプライシング調節エレメントをヒト型にスワップしたノックインマウス系統を樹立する。系統樹立ができれば、脳内各部のシングルセル解析を行いヒト型化によってスプライシングの調節様式が変化する神経細胞種を探索する予定である。またヒト化マウス系統の行動解析を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(19 results)