Project/Area Number |
23K18205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 48:Biomedical structure and function and related fields
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
道具 伸也 福岡大学, 薬学部, 教授 (60399186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 泰圭 福岡大学, 薬学部, 助教 (50714466)
牛島 健太郎 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (70448843)
高田 芙友子 福岡大学, 薬学部, 准教授 (70412575)
岩尾 卓朗 福岡大学, 薬学部, 助教 (30846374)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 脳ペリサイト / ヒトiPS細胞 / αシヌクレイン / 経鼻投与 / 時間薬理学 / パーキンソン病 / iPS細胞 / 時間治療 |
Outline of Research at the Start |
パーキンソン病はドパミン神経細胞が変性・脱落し、運動障害を呈する進行性の神経変性疾患である。現在パーキンソン病の根本的治療薬はなく、最近、iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いた治験が開始されたが、根本的治療になり得ない、また、投与経路の非侵襲化が図られていないなどの課題が取り残されている。この問題点を解決するために、本研究では脳ペリサイトのαシヌクレイン分解能および生体機能に存在する約24時間周期の概日リズム(サーカディアンリズム)を考慮して投与タイミングを決定する「時間治療」を応用して、iPS細胞由来脳ペリサイトの経鼻投与によるパーキンソン病時間治療法の基盤構築に挑む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では脳ペリサイトのαシヌクレイン分解能および生体機能に存在する約24時間周期の概日リズム(サーカディアンリズム)を考慮して投与タイミングを決定する「時間治療」を応用して、iPS細胞由来脳ペリサイトの経鼻投与によるパーキンソン病時間治療法の基盤構築に挑む。本年度は以下の成果を得た。 (1)ヒトiPS細胞から中胚葉を経由する分化誘導法で脳ペリサイトを作製した。作製したヒトiPS細胞由来脳ペリサイトを用いて、市販のヒト脳ペリサイト(HBVP)と脳ペリサイトマーカーPDGFRβ、 CD13、NG2およびαSMAの発現量を比較したところ、HBVPに劣るものの全てのマーカータンパク質が発現しており、脳ペリサイトであることが確認できた。また、本細胞の神経栄養因子のmRNA発現量はHBVPよりも多いことが明らかとなった。さらに、本細胞はHBVPよりも脳血管内皮細胞のバリア機能を亢進できた。以上、脳ペリサイトの形態的および機能的特徴を有するヒトiPS細胞由来脳ペリサイトを作製できた。 (2)ヒトiPS細胞由来脳ペリサイトのαシヌクレイン分解能を高める脳血管内皮細胞由来因子を同定でき、この因子を加えた培地で分化させることで、高いαシヌクレイン分解能を獲得したヒトiPS細胞由来脳ペリサイトが得られた。 (3)細胞の経鼻投与の予備検討として、正常マウスに分子量4000のFITC-デキストラン(FD-4)を明期および暗期の2時点で経鼻投与したところ、明期で投与したマウスの線条体においてFITC-デキストラン由来の蛍光強度が増加する傾向が認められ、嗅球を介した脳内物質移行性は、休息期投与の方が活動期投与よりも高い可能性があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトiPS細胞からαシヌクレイン分解能を有する脳ペリサイトを作製することができた。また、パーキンソン病モデル動物であるヒトαシヌクレイン過剰発現マウスの導入、繁殖が進捗しており、病態モデルを用いたヒトiPS細胞由来脳ペリサイトの経鼻投与による治療効果、および効率的な脳送達を可能にする投与タイミングの検討に着手できる状況が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の分化誘導法に加えて、新たに神経堤を経由した分化誘導法で脳ペリサイトを作製し、機能評価を経て、より最適なヒトiPS細胞由来脳ペリサイトの分化誘導法を探索する。さらにヒトiPS細胞由来脳ペリサイトの脳内移植における副反応として、これまでに明らかにしてきた脳ペリサイトのαシヌクレイン応答に起因した炎症性メディエーター産生による脳血管障害が予想されるため、この抑制のためTLR4およびP-gpをCRISPR/Cas9を用いてノックアウトし、αシヌクレイン分解能に影響がないかを確認し、治療用細胞としての最適化を進める。 ヒトαシヌクレイン過剰発現マウスにおける脳ペリサイトの効率的な脳送達を可能にする経鼻投与タイミング(時刻)を決定するために、明期および暗期に高分子量化合物(FITC-デキストラン)を経鼻投与し、鼻腔内から脳への物質移行量が最大となる時刻を検討する。さらにヒトαシヌクレイン過剰発現マウスの脳における時計遺伝子の発現変動周期を指標に、正常マウスとの概日リズムのずれ(時間差)を明らかにする。
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