Project/Area Number |
23K18206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 48:Biomedical structure and function and related fields
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
村松 里衣子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所, 部長 (90536880)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | ミエリン / オリゴデンドロサイト / 脳 / 白質 / 神経回路 |
Outline of Research at the Start |
脳疾患の治療薬開発へ向けた評価系を開発する。特に様々な脳疾患に共通して認められ、症状悪化の原因と認識される神経回路の傷害に着目し、神経回路の構成要素の一つである「ミエリン」の修復を評価する培養系を構築する。作成する評価系は、ミエリン修復を促進させる薬剤の探索や修復しやすい細胞の選定に活用できるポテンシャルを有するものであり、得られる知見は新しい脳疾患治療薬の開発へ展開する可能性を秘めている。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳と脊髄からなる中枢神経系は運動、感覚、呼吸など多彩な機能を担っている。様々な要因により中枢神経系が傷害されると、傷ついた部位に応じた重篤な機能障害があらわれる。この症状は自然回復が難しいが、回復させる手段の一つとして、疾患罹患により傷ついた神経回路を再生させることが有望と期待されている。神経回路は、神経細胞間のネットワークと神経軸索と取り囲むミエリンから構成される。ミエリンは神経活動の高速化を担うとともに、神経細胞に栄養供給することで、脳の恒常性維持を担う構造物である。申請者はこれまで、ミエリンの再生に関わるメカニズムの探索を進めてきたが、その機序の解明は道半ばで、理由の一つはミエリンの再生を評価する手法の欠如にあった。そこで本研究では、ミエリンの機能的な再生に重要な神経突起への「まきつき」を評価する手法を開発することを目標とした。 中枢神経系のミエリンは、グリア細胞の一種であるオリゴデンドロサイトから構成される。オリゴデンドロサイトの神経軸索へのまきつきの評価法は、神経細胞とオリゴデンドロサイトの共培養を用いる方法と、工学的に作成された微細構造物を用いる方法に大別される。本研究では後者に着目し、従来の方法の課題であった検出精度を改善させる方法の作成を試みた。本年度は、複数の技術を用いて新規評価系の作成を試み、使用する素材や作成方法を複数検討するとともに、試作品の作成とその操作性に関する条件検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた条件検討が進み、作成方法によってはまきつきを評価する段階に到達したため。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した評価法を用いて、まきつきを促進させる薬剤のスクリーニングを行う。ヒットした薬剤の効果はin vivoの脱髄モデル動物での検証へ進めるとともに、ヒトiPS細胞由来のオリゴデンドロサイトに対するまきつき促進効果も検討する。 また、まきつきの評価を迅速に進めるため、より簡便に作成できる評価系の条件検討を継続する。さらに、スムーズな定量化へ向けて、まきついた細胞の画像を用いた画像認識方法を機械学習を用いて作成する。
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