Project/Area Number |
23K18218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 49:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古瀬 祐気 東京大学, 新世代感染症センター, 教授 (50740940)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ウイルス / 核酸修飾 / 宿主因子 / ゲノム / 遺伝子 / RNA修飾 |
Outline of Research at the Start |
RNAに存在する化学修飾がさまざまな生命現象に関わっていることが明らかになってきているが、RNAをゲノムとして保有しておりそこからの転写産物としてやはりRNAが産生されるRNAウイルスの特異な生活環とRNA修飾の関係はほとんど知られていない。 本研究課題では、どのような化学修飾がRNAウイルスのもつRNAに存在するのか、そしてそれらがウイルスの増殖や病原性、そして宿主の免疫反応にどのように関わっているのかを解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト宿主因子をランダムかつ網羅的にノックダウンあるいはノックアウトした培養細胞に対してインフルエンザウイルスを感染させた先行研究の検索を行い、オープンデータ化されていたそれぞれの実験結果を取得し、統合データベースを作成した。これらの先行研究による実験系において特定の宿主因子の機能欠落あるいは低下によって細胞がウイルス感染によるアポトーシスを免れたことから、これらの宿主因子はウイルスの増殖あるいは病原性に必須のものであると考えられた。この統合データベースを解析することで、インフルエンザウイルスの増殖や病原性に影響を与える宿主因子の中に核酸修飾に関わるものがあるかどうかについて検討を行った。結果として、4種類の化学修飾に関わる計7つの宿主因子を候補として見つけることができた。さらに、複数種のインフルエンザウイルス株をさまざまな系統の細胞に感染させ経時的なサンプリングによってRNAを抽出してトランスクリプトーム解析を行った先行研究を探索し、パブリックデータベースに登録されていたRNA-seqデータを取得し、メタアナリシス的にその再解析を実行した。異なる実験系において再現性をもってインフルエンザウイルス感染前に比べて感染後に発現量が有意に変動している宿主遺伝子を同定し、さらにその中から核酸修飾に関与していると報告されているものを抽出したところ、約30個の核酸修飾関連遺伝子の発現量がウイルス感染に伴って上昇あるいは低下していることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インフォマティクス解析によってRNAウイルス感染にとって重要と思われる核酸修飾と、それに関与している可能性の高い宿主遺伝子の候補を複数見つけることができた。今後はこれらを対象に的を絞った実験を行いその機能解明を進めることができると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、2023年度の研究によって見つけた「RNAウイルス感染に関与している可能性の高い核酸修飾関連の宿主遺伝子」の発現量を定量化したり、その機能を制御する実験系の構築を目指す。その後、培養細胞でのウイルス感染実験を行い、ウイルス感染が核酸修飾にどのように影響するのか、逆に核酸修飾がウイルスの増殖機構や病態に対して何らかの役割を担っているのかどうかについて分子生物学・細胞生理学的検討を行う。
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