Project/Area Number |
23K18229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 49:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
坂井 祐介 国立感染症研究所, 感染病理部, 主任研究官 (60615722)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | SFTS / 重症熱性血小板減少症候群 / ウイルス性出血熱 / デング出血熱 / 臓器チップ |
Outline of Research at the Start |
ウイルス性出血熱と呼ばれる疾患群には、ウイルスの感染を受けた細胞の傷害のみならず全身の血管や様々な臓器の細胞が広範に傷害されるという特徴がある。このような間接的な細胞傷害は感染細胞-活性化した非感染白血球-血管細胞-臓器固有の細胞といった複雑な細胞間相互作用から生じるものと考えられ、シンプルな既存の培養細胞系での再現は困難である。このため、本研究では上記の最小限の細胞群から構成される臓器チップを用いてウイルス性出血熱のモデルを構築すること、構築したモデルから病態解明に資する知見を得ることを目的としている。本課題ではデングウイルスと重症熱性血小板減少症候群ウイルスのモデル化に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、臓器チップを用いた実験の予備検討として通常の培養細胞系においてデングウイルス (DV)と重症熱性血小板減少症候群ウイルス (SFTSV) の感染実験を実施し、増殖にかかる日数、サイトカイン発現のピークについて検討を実施した。感染実験にはDVにはRaw264.7細胞、SFTSVについてはPBL-1細胞を用いた。SFTSVは感染48時間後に上清中RNAの有意な増加が認められ、以後感染5日後まで比較的高値を維持していた。DVは感染後72h程度で上清中ウイルスゲノムRNAはピークに達し、以後漸減していった。サイトカインについてはヒトおよびマウスのreal time PCR法によるTNFおよびIL6検出系を作成し、感染細胞から抽出したRNAを用いて解析を実施した。その結果、SFTSV感染PBL1細胞からは有意なTNFの産生上昇は認められなかったが、DV感染PRaw264.7細胞では感染72時間後をピークとするTNFのmRNAの発現上昇が認められた。デングウイルスについては、これらの実験計画を元に次年度は血管内皮細胞であるヒト由来血管内皮細胞であるHUVECと感染細胞の共培養や臓器チップモデルの構築に取り組む予定である。SFTSVについては、形質芽球由来培養細胞への感染のみではサイトカインの上昇が観測できなかったため、ヒトマクロファージ細胞との共培養によってTNFやIL6といった炎症性サイトカインの産生が誘導できないか検討を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
他の研究の実施による多忙のため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られた研究成果をもとに、臓器チップモデルの感染スケジュール、評価タイムポイントを設定し、引き続き臓器チップのモデル化と傷害検出系の確立に取り組む予定である。
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