Project/Area Number |
23K18232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 50:Oncology and related fields
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柴田 淳史 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (30707633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野島 孝之 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (80431956)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | DNA損傷 / ゲノム変異非依存的 / HLA Class I / 翻訳異常 / 転写異常 / 免疫治療 / ネオアンチゲン / DNA損傷応答 |
Outline of Research at the Start |
我々のこれまでの研究成果から、DNA損傷後のシグナル伝達が、転写及び翻訳の変化を引き起こし、非自己となる抗原(ネオアンチゲン)を産生しているという新たなモデルを考案している。そこで本研究では、「ゲノム変異非依存的なネオアンチゲン産生機構」の立証およびその分子機構解明を目的として、DNA損傷依存的な転写および翻訳開始点の変化を検出および解析する。DNA損傷という細胞に過度なストレスを与えた環境においては、従来の定説とは異なる抗原産生メカニズムが働くという新しい生命応答を示すことができ、当該分野における新たな概念を世界に先駆けて発信することができると考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々の最新の研究から、DNA損傷に伴うシグナル伝達がタンパク質翻訳を刺激し、HLA Class Iによって提示される抗原(ネオアンチゲン)産生を促進することが明らかになっている。これまでの常識では、DNA損傷後に提示される抗原は、ゲノム変異を起源とする変異型タンパク質に由来すると考えられていたため、ゲノム変異に依存しない本モデルは全く新しい概念である。本研究課題では、我々が提唱する新しい仮説「ゲノム変異非依存的な抗原(ネオアンチゲン)産生機構」の立証および分子機構解明を目的として、DNA損傷依存的な転写および翻訳開始点の変化を検出および解析を目的として研究を行った。今年度は、リボソームが結合するmRNA領域を網羅的に同定する手法であるリボソームプロファイリングを行い、DNA損傷後の翻訳開始点変化を解析した。本実験系では、DNA損傷誘導刺激としてX線使用し、X線照射一定時間後にリボソームプロファイリングを行った。翻訳開始点にリボソームを濃縮するために、サンプル回収直前にハリングトニンを処理した。リボソームフットプリントのライブラリーを調製し、次世代シーケンス後、ゲノムにマッピングしMetagene解析およびIGVによる可視化を行った。Metagene解析により、CDS内に3塩基周期毎のピークが認められることが確認できた。その結果、いくつかの遺伝子で翻訳開始点近傍のリードの分布パターンが変化する可能性が示唆された。今後は転写開始点の変化を可視化できるPOINT-seqと合わせてゲノム変異非依存的なネオアンチゲン産生機構を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、X線照射サンプルにリボソームプロファイリングを行うことで、翻訳開始点近傍のリードの分布パターンが変化する可能性がある遺伝子を抽出したため、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
転写開始点の変化を可視化できるPOINT-seqと合わせてゲノム変異非依存的なネオアンチゲン産生機構を検証する。
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