Project/Area Number |
23K18260
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 52:General internal medicine and related fields
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 正志 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70302148)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
割田 仁 東北大学, 大学病院, 助教 (30400245)
鈴木 直輝 東北大学, 大学病院, 助教 (70451599)
|
Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
|
Keywords | 封入体筋炎 |
Outline of Research at the Start |
封入体筋炎(sIBM)の骨格筋細胞ではRNA代謝制御を担うTDP-43の局在異常が生じることによりスプライシング制御が不能となると考えた。メカニカルストレス負荷後のsIBM患者由来筋管細胞での機能喪失につながるcryptic exon発現をRNAシーケンス・スプライシング解析で評価する。Cryptic exon発現蛋白の機能低下の影響をノックダウン実験や個体レベルで解析する。さらにはsIBM生検筋のsingle-nuclei RNAシーケンスによりスプライシングを筋細胞自らが制御するのかを検討する。スプライシング異常制御の観点でsIBMの異常蛋白蓄積の分子機構の全容解明と治療開発を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
封入体筋炎 (sIBM)は中高年の慢性進行性の難治性筋疾患であり社会の高齢化に伴い増加している。骨格筋の細胞質に封入体が形成されRNA結合蛋白であるTDP-43が異常蓄積し最終的に筋変性に繋がる。我々はsIBM患者由来筋芽細胞を樹立し、独自に開発したヒト骨格筋電気収縮培養系を活用しメカニカルストレス負荷後の筋管細胞モデルにおけるTDP-43の細胞質内局在異常を再確認した。その分子病態としてはsIBMの骨格筋細胞ではRNA代謝制御を担うTDP-43の局在異常が生じることによりスプライシング制御が不能となり、通常は発現することのないcryptic exonが出現し、蛋白分解系が破綻、封入体が形成されると考えた。この仮説を検証するためメカニカルストレス負荷後のsIBM患者由来筋管細胞での機能喪失につながるcryptic exon発現をRNAシーケンス・スプライシング解析で評価することとした。電気収縮培養後の解析では9つの有意に発現が変化している遺伝子を見出すことができた。今後、機能解析を行い、cryptic exonが出現する生物学的な意味を検討していく。また、sIBMの筋芽細胞を特徴づける遺伝子発現などについては十分に明らかにできていなかったため、RNAシークエンスによる発現解析を行った。ヒトsIBMの骨格筋で見られる封入体にも検出されるApoEなどの転写産物の発現量がsIBM由来の筋芽細胞・筋管で上昇していることが明らかとなり、cell autonomousな機序が働いていることが想定された。蛋白レベルでも発現上昇を確認しており、論文投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の軸となるcryptic exonの同定を進めることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
Cryptic exon発現蛋白の機能低下の影響をノックダウン実験や個体レベルで解析する。さらにはsIBM生検筋のsingle-nuclei RNAシーケンスによりスプライシングを筋細胞自らが制御するのかを検討する。スプライシング異常制御の観点でsIBMの異常蛋白蓄積の分子機構の全容解明と治療開発を目指していきたい。
|