Project/Area Number |
23K18298
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 54:Internal medicine of the bio-information integration and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
平尾 敦 金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (90343350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増尾 友佑 金沢大学, 薬学系, 准教授 (90708140)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 幹細胞 / 代謝 |
Outline of Research at the Start |
高齢者人口の割合は増加の一途にあり健康寿命の延長は社会的課題である。加齢に伴う慢性炎症は健康障害の引き金となるが、病態の一因として、加齢に伴う造血幹細胞の老化表現型の関与が知られるようになった。このような「造血幹細胞の老化」は、炎症性サイトカインの分泌や腸内細菌の漏出の原因となり、全身的な慢性炎症を引き起こし、心疾患や脳血管障害など加齢に伴う疾患の誘因となる。本研究を進めることで、幹細胞老化の制御機構の解明と老化への介入法を確立したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢者人口の割合は増加の一途にあり健康寿命の延長は社会的課題である。加齢に伴う慢性炎症は健康障害の引き金となるが、病態の一因として、加齢に伴う造血幹細胞の老化表現型(骨髄球系への異常な分化バイアス:ミエロイドバイアス幹細胞と呼ばれる)の関与が知られるようになった。このような「造血幹細胞の老化」は、炎症性サイトカインの分泌や腸内細菌の漏出の原因となり、全身的な慢性炎症を引き起こし、心疾患や脳血管障害など加齢に伴う疾患の誘因となる。本研究では骨髄内免疫状態の加齢変化の解析を通じて、幹細胞老化の制御機構を解明する。まずは、加齢マウスの骨髄中の未分化血液集団を対象にシングルセル解析を実施し、加齢とともに変動する遺伝子や経路の同定を行った。その結果、獲得免疫に関わる分子が大きく変動していることを見いだした。各種抗体を用いて加齢マウスの骨髄を検索したところ、T細胞系列での変化が顕著であることが判明した。今後、それらの機能的意義についての解析を進める。同時にメタボロミクスにより、腸内細菌叢由来代謝物を解析した。加齢や食餌変化により変動する代謝物を放射線、LPSなどの炎症を惹起する状態でマウスに投与することで、造血幹細胞がどのように変化するのかを解析した。本年度は一定の結論には至らなかったため引き続き、検討を重ねることにした。以上の知見により、本研究課題を進捗させる基礎データが得られつつあり、意義深い研究結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
造血幹細胞の老化において、興味深い遺伝子発現変動を捉えられたこと、また、免疫細胞の変動を検出でき、今後の進展に寄与できる基礎データが得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
骨髄内免疫環境の変化を中心に解析をすすめ、造血幹細胞制御に寄与する分子メカニズムの解明、さらには、生体内代謝物との関連から理解を進める予定である。
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